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理由で解く 看護師国試

Q108A096 成人看護学

出典:第108回看護師国家試験(2019)午前 問96
問題
Aさん(37歳、女性、会社員)は、夫(38歳)と2人暮らし。身長155cm、体重57kg。Aさんは、入浴中に右胸のしこりに気づき、病院を受診した。乳房超音波検査で右乳房外側下部に、直径約3cmの腫瘤が認められた。医師から乳癌の可能性が高いと説明され、検査を受けたところ、右乳癌と診断された。
Aさんは、職場の上司と相談し、仕事を継続しながら化学療法を受けることになった。2サイクル目の治療のため、化学療法センターに来院した。Aさんは「1回目の治療のあと、数日間身体がだるくて食欲もなく、体重が1キロ減りました。仕事も休みました」と看護師に話した。検査所見では白血球2,300/μL(好中球55%)と減少がみられた。2サイクル目の化学療法を受けたAさんに行ってもらうセルフモニタリングで最も重要なのはどれか。
選択肢
1 脈拍数
2 体温
3 血圧
4 体重
解答
正解2(体温)
解説

化学療法後の骨髄抑制で好中球が減少し、感染しやすい状態。感染の最も早い徴候である発熱を捉えるため、体温測定が最重要。

抗がん薬による骨髄抑制で白血球(特に好中球)が減少すると、感染防御能が低下する。Aさんは白血球2,300/μL、好中球55%で好中球数は約1,300/μLと減少しており、発熱性好中球減少症のリスクが高い。好中球減少時は炎症反応が乏しく重症感染に急速に進行しうるため、感染の最も早い徴候である発熱を自宅で早期に捉えることが重要となる。したがって毎日の体温測定が最も重要なセルフモニタリングで、発熱時は速やかに受診・連絡するよう指導する。

✗ 1. 誤り
脈拍数
全身状態の指標にはなるが、感染徴候を最も早く捉える項目ではない
✓ 2. 正しい
体温
好中球減少下では発熱が感染の最重要サイン。毎日測定し発熱時は速やかに受診
✗ 3. 誤り
血圧
敗血症進行後に変動するが、早期発見の指標としては体温に劣る
✗ 4. 誤り
体重
栄養・食欲の指標として有用だが、生命に直結する感染の早期発見が最優先
ポイント
  • 抗がん薬は骨髄抑制で好中球を減少させる
  • 好中球減少時は感染防御能が低下し重症化しやすい
  • 感染の最も早い徴候は発熱→毎日の体温測定が重要
  • 発熱性好中球減少症は速やかな受診・対応が必要
比較表
骨髄抑制で減少する血球と主な影響
血球低下時の主な影響
好中球(白血球)易感染・発熱性好中球減少症
血小板出血傾向
赤血球貧血・倦怠感
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