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理由で解く 看護師国試

Q107P104 小児看護学

出典:第107回看護師国家試験(2018)午後 問104
問題
A君(13歳、男子)。2週前から下腿の紫斑、腹痛、膝関節の疼痛が出現し、近くのクリニックを受診した。血尿および蛋白尿も認められたため、病院を紹介され受診した。既往歴および家族歴に特記すべきことはない。身体所見:体温36.7°C、血圧110/66mmHg。意識清明。腹痛、浮腫なし。両膝関節の軽度の疼痛があるが、腫脹および発赤なし。両下腿に紫斑が散在している。検査所見:血液所見:赤血球470万/μL、白血球5,600/μL、血小板21万/μL。プロトロンビン活性〈PT活性〉105%(基準値80〜120%)、活性化部分トロンボプラスチン時間〈APTT〉32.0秒(基準対照31.2秒)。クレアチニン0.56mg/dL、アルブミン3.7g/dL、CRP0.1mg/dL。補体価〈CH50〉41IU/mL(基準値30〜45IU/mL)、抗核抗体陰性。尿所見:蛋白3+、潜血2+、赤血球50〜99/1視野。
その後6か月間、A君は外来で経過観察となった。関節症状および紫斑は自然に消失したが、尿の異常と低蛋白血症は変わらず、その他の所見も変化がなかった。A君の尿の異常の確定診断をするために最も重要な検査はどれか。
選択肢
1 腎生検
2 咽頭培養
3 腹部MRI
4 クレアチニンクリアランスの測定
解答
正解1(腎生検)
解説

遷延する血尿・蛋白尿は紫斑病性腎炎(IgA血管炎に伴う腎障害)を示唆し、確定診断と組織型評価には腎生検が最も重要。

紫斑や関節症状が消失しても血尿・蛋白尿・低蛋白血症が持続する場合、IgA血管炎に伴う腎障害(紫斑病性腎炎)が遷延していると考えられる。糸球体の組織学的変化やメサンギウムへのIgA沈着、病変の重症度を確定し治療方針を決めるには、腎組織を直接評価する腎生検が最も重要である。他の検査では糸球体病変の組織診断はできない。

✓ 1. 正しい
腎生検
糸球体病変の組織診断・重症度評価・治療方針決定に不可欠で、尿異常の確定診断に最も重要
✗ 2. 誤り
咽頭培養
先行感染の起因菌検索には有用だが、腎障害そのものの確定診断にはならない
✗ 3. 誤り
腹部MRI
腎の形態評価はできても糸球体の組織学的評価はできず、尿異常の確定診断には不適
✗ 4. 誤り
クレアチニンクリアランスの測定
糸球体濾過量(腎機能)の評価はできるが、病変の有無や組織型の確定はできない
ポイント
  • 遷延する血尿・蛋白尿=紫斑病性腎炎を疑う
  • 糸球体病変の確定診断は腎生検
  • 腎機能評価〈Ccr〉と組織診断(生検)は目的が異なる
比較表
腎疾患で用いる検査の目的
検査評価できること
腎生検糸球体の組織診断・重症度・治療方針
クレアチニンクリアランス糸球体濾過量(腎機能)
腹部MRI/超音波腎の形態・大きさ・尿路
咽頭培養先行感染の起因菌
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