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理由で解く 看護師国試

Q107P093 成人看護学

出典:第107回看護師国家試験(2018)午後 問93
問題
Aさん(62歳、男性)。1人暮らし。1週前から感冒様症状があり様子をみていたが、呼吸困難と咳嗽が増強したため外来を受診した。胸部エックス線写真と胸部CTによって特発性肺線維症による間質性肺炎と診断され入院した。既往歴 : 42歳で糖尿病と診断された。59歳と61歳で肺炎に罹患した。生活歴 : 3年前から禁煙している(20〜59歳は20本/日)。身体所見 : BMI17.6。体温38.8°C、呼吸数30/分、脈拍112/分、血圧140/98mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉91%。両側下肺野を中心に、吸気終末時に捻髪音あり。呼気時は問題ないが、吸気時に深く息が吸えない。ばち状指を認める。検査所見 : 血液検査データは、白血球13,000/μL、Hb10.5g/dL、総蛋白5.2g/dL、アルブミン2.5g/dL、随時血糖85mg/dL、CRP13.2mg/dL。動脈血液ガス分析で、pH7.35、動脈血二酸化炭素分圧〈PaCO2〉38Torr、動脈血酸素分圧〈PaO2〉56Torr。胸部エックス線写真と胸部CTで、下肺野を中心に輪状影、網状影、淡い陰影あり。
入院後18日。Aさんは2日後に自宅へ退院することとなった。Aさんは「病院に来る前は、息苦しくて死ぬかと思った。あのような思いはもうしたくない。家に帰ってまた息苦しくならないか不安だ」と言う。Aさんが症状を自己管理できるように指導する内容で適切なのはどれか。
選択肢
1 習慣的に腹式呼吸をする。
2 入浴時は肩まで湯に浸かる。
3 動作時は前傾姿勢を保持する。
4 息苦しくなったら仰臥位を保持する。
解答
正解1(習慣的に腹式呼吸をする。)
解説

腹式呼吸(横隔膜呼吸)を習慣化して換気効率を高め、呼吸困難を軽減・予防する。

腹式呼吸は横隔膜を主体に用いる呼吸で、1回換気量を増やし呼吸効率を高めるとともに呼吸数を抑え、呼吸困難の緩和に役立つ。平常時から習慣化しておくことで息苦しさへの対処力が高まり、退院後の自己管理に適する。息苦しい時は起座位(前かがみで座る姿勢)で呼吸を楽にするのが基本である。

✓ 1. 正しい
習慣的に腹式呼吸をする。
換気効率を高め呼吸困難を軽減する呼吸法で、日頃から習慣化する指導が適切
✗ 2. 誤り
入浴時は肩まで湯に浸かる。
肩まで浸かると水圧で胸郭・腹部が圧迫され呼吸が苦しくなる。半身浴が望ましい
✗ 3. 誤り
動作時は前傾姿勢を保持する。
前傾姿勢はCOPDで横隔膜が働きやすくなる場面はあるが、常時保持を勧める指導ではない。呼吸困難時の対処法として不十分で最適でない
✗ 4. 誤り
息苦しくなったら仰臥位を保持する。
仰臥位は腹部臓器が横隔膜を押し上げ呼吸を妨げる。息苦しい時は起座位が適切
ポイント
  • 腹式呼吸で換気効率を高める
  • 息苦しい時は起座位(オルソプネア体位)
  • 入浴は半身浴・肩まで浸からない
  • 呼吸を圧迫する体位・動作を避ける
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