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理由で解く 看護師国試

Q107A107 精神看護学

出典:第107回看護師国家試験(2018)午前 問107
問題
Aさん(50歳、男性)は、23歳で統合失調症を発症し、精神科病院へ5回入院したことがある。1年前に、被害妄想が原因で隣人に暴力を振るい措置入院となった。入院後2か月で自傷他害の恐れは消失し、医療保護入院へ切り替えられたが、幻覚や妄想があり家族へ1日に何回も電話をかけていた。その後は家族へ電話をかける回数が減り、病棟での生活も安定してきた。幻聴は続いているが、自分の身の回りのことは自分で行えるようになった。作業療法も継続して参加できていることから、退院を検討することになった。
その後もAさんの両親は、高齢であることを理由に自宅への退院には同意しなかった。Aさんの退院を計画的に進めるために行うことで適切なのはどれか。
選択肢
1 精神医療審査会の開催
2 入院診療計画書の修正
3 行動制限最小化委員会の開催
4 医療保護入院者退院支援委員会の開催
解答
正解4(医療保護入院者退院支援委員会の開催)
解説

医療保護入院者の退院に向けた取組を推進する仕組みが『医療保護入院者退院支援委員会』。入院継続の必要性や退院に向けた取組・時期を審議し、計画的な退院支援を行う。

精神保健福祉法に基づき、医療保護入院者については退院後生活環境相談員の選任とともに、医療保護入院者退院支援委員会を開催して入院継続の必要性や退院に向けた取組・具体的方策・おおむねの退院時期を審議することとされている。本委員会は退院を計画的に進めるための中心的な仕組みであり、家族の同意が得にくい状況でも退院支援を組織的に推進できる。精神医療審査会(1)は入院の適否や処遇を審査する都道府県の第三者機関で、退院請求等を扱うが日常的な退院計画立案の場ではない。入院診療計画書の修正(2)は退院支援の推進手段ではない。行動制限最小化委員会(3)は隔離・身体拘束等の行動制限の適正化を目的とする委員会で、退院支援が目的ではない。

✗ 1. 誤り
精神医療審査会の開催
入院の適否・処遇や退院請求を審査する第三者機関で、計画的な退院支援の場ではない
✗ 2. 誤り
入院診療計画書の修正
入院時の診療計画書で、退院を計画的に進める仕組みではない
✗ 3. 誤り
行動制限最小化委員会の開催
隔離・身体拘束など行動制限の適正化を図る委員会で目的が異なる
✓ 4. 正しい
医療保護入院者退院支援委員会の開催
入院継続の必要性と退院に向けた取組・時期を審議する、退院支援の中心的仕組み
ポイント
  • 医療保護入院=退院後生活環境相談員の選任+退院支援委員会
  • 退院支援委員会は入院継続の必要性・退院時期・取組を審議
  • 精神医療審査会と行動制限最小化委員会は目的が異なる
比較表
精神科医療に関わる委員会・機関
名称主な役割
医療保護入院者退院支援委員会医療保護入院者の入院継続の必要性・退院に向けた取組を審議
精神医療審査会入院の必要性・処遇の適否、退院請求・処遇改善請求の審査(都道府県)
行動制限最小化委員会隔離・身体拘束など行動制限の適正化・最小化
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