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理由で解く 看護師国試

Q106P110 小児看護学

出典:第106回看護師国家試験(2017)午後 問110
問題
Aちゃん(6歳、女児)は、重症の新生児仮死で出生した。誤嚥性肺炎で入退院を繰り返しているため、今回の入院で経鼻経管栄養法を導入し、退院後は週1回の訪問看護を利用することになった。現在は四肢と体幹の著しい運動障害があり、姿勢保持が困難で、移動および移乗は全介助である。声かけに笑顔はみられるが、指示に応じることはできない。
訪問看護師は、Aちゃんの誤嚥性肺炎を予防するケアの方法を母親に指導することにした。母親が行うAちゃんへのケアとして適切なのはどれか。
選択肢
1 腹式呼吸を促す。
2 咳嗽の訓練を行う。
3 胸郭可動域の訓練を行う。
4 含嗽液を用いてうがいをさせる。
解答
正解3(胸郭可動域の訓練を行う。)
解説

指示に応じられない重症児では、他動的に行える胸郭可動域訓練が排痰・換気を助け誤嚥性肺炎予防に有効。

Aちゃんは著しい運動障害があり指示に応じることができない。腹式呼吸や咳嗽(咳払い)の訓練は本人の理解と随意的な協力を要するため実施できない。うがい(含嗽)も水を口に含んで吐き出す動作ができず、かえって誤嚥を招く危険がある。一方、胸郭可動域訓練は介助者が他動的に胸郭を動かして行え、胸郭の柔軟性を保ち換気や排痰を促すため、誤嚥性肺炎の予防に適したケアである。

✗ 1. 誤り
腹式呼吸を促す。
随意的な呼吸調整が必要で、指示に応じられないAちゃんには実施困難
✗ 2. 誤り
咳嗽の訓練を行う。
意図的な咳を要し、本人の協力が得られないため不適切
✓ 3. 正しい
胸郭可動域の訓練を行う。
他動的に実施でき、換気・排痰を促し誤嚥性肺炎予防に有効
✗ 4. 誤り
含嗽液を用いてうがいをさせる。
含んで吐き出せず誤嚥を招く危険があり不適切
ポイント
  • 重症心身障害児では本人の協力を要する訓練は実施困難
  • 胸郭可動域訓練は他動的に行え、排痰・換気を助ける
  • うがいは嚥下障害児では誤嚥リスクとなり避ける
比較表
誤嚥性肺炎予防ケアの適否(協力困難な重症児)
ケア本人の協力適否
腹式呼吸必要実施困難
咳嗽訓練必要実施困難
胸郭可動域訓練不要(他動的)適切
うがい必要(誤嚥リスク)不適切
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