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理由で解く 看護師国試

Q106P107 精神看護学

出典:第106回看護師国家試験(2017)午後 問107
問題
Aさん(28歳、女性)は、両親と3人で暮らしている。24歳のときに統合失調症を発症し治療を開始している。Aさんは大学卒業後に一度就職したが、発症後に退職し、現在も無職である。2週前から元気がなく、自室に引きこもって独り言を言っているのが目立つようになったため、両親同伴で外来を受診した。両親からは、1年前から便秘が続き、Aさんが薬の副作用(有害事象)を気にするようになったという話があった。
診察では幻聴の悪化が認められたため、薬物治療の見直しが行われた。その後、定期的に両親同伴で外来通院を続けた。3か月後、幻聴は改善傾向を示し、規則正しい生活ができるようになった。外来の診察で、悪化した原因を改めて振り返ったところ、Aさんは「半年前から家族に分からないように薬をトイレに捨てていた」と話した。診察後、Aさんからそれを聞いた両親が、医師や看護師の目の前でAさんを大きな声で叱ると、Aさんの表情は険しくなった。Aさんの両親に勧めるものとして適切なのはどれか。
選択肢
1 心理教育
2 内観療法
3 自律訓練法
4 精神分析療法
解答
正解1(心理教育)
解説

疾患理解が乏しく高EE(感情表出)的に叱責する家族には、病気と対応を学ぶ心理教育が適切。

両親は服薬中断が再燃につながる病気の特性を十分理解しておらず、Aさんを大声で叱責している。こうした批判的・過干渉な高EE(高い感情表出)は統合失調症の再発リスクを高めることが知られている。家族に病気の知識・服薬の重要性・適切な接し方を学んでもらう心理教育(家族心理教育)が、再発予防と家族機能改善に最も適切である。内観療法・自律訓練法・精神分析療法はいずれも本人を対象とする心理療法で、家族への疾病教育という目的には合致しない。

✓ 1. 正しい
心理教育
家族に疾患・服薬・対応法の知識を提供し高EEを改善、再発予防に有効で適切
✗ 2. 誤り
内観療法
自分の過去の対人関係を内省する本人向けの療法で、家族教育の目的に合わない
✗ 3. 誤り
自律訓練法
自己暗示で心身の緊張を緩める本人向けのリラクセーション法で目的に合わない
✗ 4. 誤り
精神分析療法
本人の無意識的葛藤を扱う個人療法で、家族への教育的介入ではない
ポイント
  • 高EE(批判・敵意・過干渉)の家族は統合失調症の再発率を高める
  • 家族心理教育は病識・服薬理解・対応法を高め再発予防に有効
  • 内観療法・自律訓練法・精神分析療法は本人対象の心理療法
比較表
選択肢の療法の対象と目的
療法対象目的
心理教育本人・家族疾患理解・対応法の習得、再発予防
内観療法本人過去の対人関係の内省
自律訓練法本人自己暗示によるリラクセーション
精神分析療法本人無意識的葛藤の洞察
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