
この図の解説
この図は、同じ赤血球を浸透圧の異なる3種類の溶液に置いたときの形の変化を並べたものである。まず左の等張液を基準に見る。等張液は0.9%食塩水(生理食塩水)で、細胞内と細胞外の浸透圧が等しいため水の出入りが釣り合い、赤血球は正常な円盤形を保つ。中央の高張液では、外液の溶質濃度が細胞内より高いので、水は矢印のように細胞内から外へ出ていき、赤血球はしぼんで縮む。右の低張液では逆に外液の溶質濃度が低く、水が矢印のように細胞内へ流入するため赤血球は膨張し、限界を超えると膜が破れてヘモグロビンが流出する。これが右下に描かれた溶血である。矢印の向き(外向き=脱水、内向き=膨張)と溶質濃度の高低を対応づけて読むのがこの図の要点である。
学習の要点
- 水は溶質濃度の低い側から高い側へ移動する(浸透)ため、赤血球の膨張・収縮は外液の張度で決まる。
- 覚え方のコツ: 高張=水が「高い所から出る」でしぼむ、低張=水が入って「ふくらむ」。等張の0.9%はゴロで「オクサン(0.9)は正常」。
- 関連知識: 赤血球には核がなく内部はヘモグロビンで満たされる。膜を通る水の移動は細胞膜の単純拡散(浸透)そのもので、腎臓での水の再吸収とも共通する原理。
- よくある間違い: 「低張液でしぼむ」「高張液で溶血する」という取り違え。溶血が起こるのは低張液のほう。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
赤血球にとって等張液となり、正常な形を保つ食塩水の濃度は( )%である。
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答え: 0.9
低張液の中で赤血球が膨張し、膜が破れてヘモグロビンが流出する現象を( )という。
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答え: 溶血
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。