
この図の解説
この顕微鏡像で見るべきは、ピンク色に均一に染まった球形の袋「濾胞」と、その壁をつくる細胞、そして袋の外側にある細胞の三者である。甲状腺は直径0.2mm前後の濾胞が無数に集まってできており、濾胞腔はタンパク質を含むコロイドで満たされる。だから淡い一様なピンクの部分が濾胞腔=コロイドである。濾胞壁は背の低い一層の立方形の細胞、すなわち単層立方上皮(濾胞上皮細胞)で、これが甲状腺ホルモン(サイロキシン)をつくり分泌する。濾胞と濾胞の間、あるいは濾胞壁からはみ出すように存在するのが傍濾胞細胞で、血中カルシウム濃度を下げるカルシトニンを分泌する。図では「濾胞上皮=ホルモン工場」「傍濾胞細胞=カルシウム調節役」と役割が分かれている点をつかむとよい。
学習の要点
- 甲状腺は単層立方上皮でできた濾胞(直径0.2mm前後)の無数の集まりで、濾胞腔はコロイドで満たされる。
- 覚え方のコツ: 「濾胞のなか=サイロキシンの原料コロイド、濾胞のそば=傍濾胞細胞のカルシトニン」と内と外で役者を分ける。
- 関連知識: 傍濾胞細胞のカルシトニンは血中カルシウムを下げ、上皮小体のパラソルモンはカルシウムを上げるため、両者は拮抗する。
- よくある間違い: 濾胞上皮細胞と傍濾胞細胞を混同しやすい。ホルモンはそれぞれサイロキシンとカルシトニンで別物である。
- 臨床応用: カルシトニンは骨からのカルシウム放出を抑えるため、血中カルシウムを下げる方向に働き、骨代謝の理解につながる。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
甲状腺の濾胞腔は、甲状腺刺激ホルモンとタンパク質が結合した( )で満たされている。
答えを見る
答え: コロイド
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。