学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ R. 頭頸部の脈管・末梢神経 / Q1076

理由で解く 解剖学

Q1076 運動器系

出典:鍼灸 第8回(2000) 問題33
問題
体表から拍動を触れる動脈はどれか。
選択肢
1 眼動脈
2 舌動脈
3 浅側頭動脈
4 上甲状腺動脈
解答
正解3(浅側頭動脈)
解説
✗ 1. 誤り
眼動脈
眼動脈は内頸動脈から分岐し、視神経管を通って眼窩内へ入り眼球・眼筋・涙腺などを栄養する。骨性の眼窩に囲まれて走るため、体表から拍動を触れることはできない。
✗ 2. 誤り
舌動脈
舌動脈は外頸動脈の枝で舌骨の高さで分岐し、舌骨舌筋の深部を走行して舌へ入る。舌の内部および深頸部を走るため、体表から拍動を触れることはできない。
✓ 3. 正しい
浅側頭動脈
浅側頭動脈は外頸動脈の終枝の一つで、耳介の前方を上行して側頭部皮下を走る。皮膚直下を通るため耳珠の前方で容易に拍動を触れ、巨細胞性動脈炎(側頭動脈炎)で圧痛や索状硬結を触知できる。体表からの脈拍触知点として橈骨動脈・総頸動脈・足背動脈などと並び臨床上重要である。頸部の総頸動脈は甲状軟骨の外側で触れるが、本問では選択肢にない。
✗ 4. 誤り
上甲状腺動脈
上甲状腺動脈は外頸動脈の最初の枝で、甲状腺の上極に分布する細い動脈である。頸部深層の甲状腺被膜に沿って走り、舌骨下筋群や甲状腺組織に覆われるため、通常は体表から拍動を触れない。
ポイント
  • 浅側頭動脈は外頸動脈の終枝で耳介前方の皮下を走り、体表から容易に拍動を触れる。
  • 覚え方のコツ: 「浅=皮膚近く」で名前どおり触知可能と覚える。眼動脈・舌動脈・上甲状腺動脈はいずれも深部で触れない。
  • 関連知識: 外頸動脈の終枝は浅側頭動脈と顎動脈の2つ。浅側頭動脈は側頭部・頭頂部の皮膚や耳介に分布し、脈拍確認部位として重要。
  • よくある間違い: 頭頸部の動脈をすべて深部で触れないと思い込む/甲状腺近傍を流れる上甲状腺動脈と総頸動脈を混同する。総頸動脈は胸鎖乳突筋前縁で触知可能。
  • 臨床応用: 側頭動脈炎(巨細胞性動脈炎)では浅側頭動脈の圧痛・拍動減弱・索状硬結がみられ、視神経虚血による失明を防ぐため早期のステロイド治療が必要。
解説画像
鍼灸 第8回(2000) 問題33|体表から拍動を触れる動脈はどれか。 解説図
鍼灸 第8回(2000) 問題33|体表から拍動を触れる動脈はどれか。
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