学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ O. 下肢の局所解剖・脈管・神経 / Q1053

理由で解く 解剖学

Q1053 運動器系

出典:あマ指 第22回(2014) 問題32
問題
脛骨神経の枝はどれか。
選択肢
1 伏在神経
2 深腓骨神経
3 外側足底神経
4 内側足背皮神経
解答
正解3(外側足底神経)
解説
✗ 1. 誤り
伏在神経
伏在神経は大腿神経(L2〜4)の皮枝で、内転筋管を下行して下腿内側から足の内側までの皮膚感覚を担う。脛骨神経ではなく大腿神経の枝である点で本肢は誤り。
✗ 2. 誤り
深腓骨神経
深腓骨神経は「総腓骨神経」の枝で、下腿前面伸筋群(前脛骨筋・長母指伸筋・長指伸筋)を支配し、足背の第1・2指間の皮膚感覚を担う。脛骨神経の枝ではない。
✓ 3. 正しい
外側足底神経
外側足底神経は脛骨神経が内果後方の足根管を通過後、足底で二分した外側枝である。足底の外側で内側足底神経とともに足底の筋群と皮膚を支配し、外側2指半(第5指全体と第4指外側半分)の足底皮膚感覚、および短母指屈筋外側頭・母指内転筋・虫様筋(外側2本)・背側骨間筋・底側骨間筋・小指外転筋などの内在筋を支配する。脛骨神経は坐骨神経の内側部で、膝窩中央を垂直に下行し、下腿三頭筋・膝窩筋・後脛骨筋・長指屈筋・長母指屈筋などを支配した後、内果後方から足根管を経て足底で内側・外側足底神経に分かれる。したがって外側足底神経は脛骨神経の最終分枝の一つとして正しい。
✗ 4. 誤り
内側足背皮神経
内側足背皮神経は「浅腓骨神経」の終枝で、足背の内側(第1〜3指背側)の皮膚感覚を担う。足根管を通過した脛骨神経由来の足底神経とは分布領域が背側と底側で対照的である。
ポイント
  • 脛骨神経は足根管を経て足底で内側足底神経・外側足底神経に分枝し、足底の筋と皮膚を支配する。
  • 覚え方のコツ: 「底は脛骨/背は腓骨」で対応。伏在神経=大腿神経、深腓骨・浅腓骨=総腓骨神経、内側・外側足底=脛骨神経と体系化。
  • 関連知識: 脛骨神経は膝窩で内側腓腹皮神経を出し、総腓骨神経の外側腓腹皮神経と合流して腓腹神経を形成(下腿後外側〜外果〜足背外側の感覚)。
  • よくある間違い: 伏在神経を脛骨神経由来と誤認/足底神経と足背皮神経の担当領域(底側 vs 背側)を混同。
  • 臨床応用: 足根管症候群では脛骨神経が内果後方で絞扼され、足底のしびれ・痛み・内在筋萎縮を生じる。Tinel徴候(内果後方叩打で放散痛)が診断所見。
比較表
神経 起源 分布
伏在神経 大腿神経の皮枝 下腿〜足内側の皮膚
深腓骨神経 総腓骨神経 下腿前面伸筋+第1・2指間足背皮
浅腓骨神経(→内側・中間足背皮神経) 総腓骨神経 下腿外側腓骨筋+足背皮
内側足底神経 脛骨神経 足底内側3指半の皮+母指外転筋など
外側足底神経 脛骨神経 足底外側1指半+内在筋の大半
解説画像
あマ指 第22回(2014) 問題32|脛骨神経の枝はどれか。 解説図
あマ指 第22回(2014) 問題32|脛骨神経の枝はどれか。
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