学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ O. 下肢の局所解剖・脈管・神経 / Q1035

理由で解く 解剖学

Q1035 運動器系

出典:あマ指 第20回(2012) 問題26
問題
動脈で小坐骨孔を通るのはどれか。
選択肢
1 上殿動脈
2 下殿動脈
3 内陰部動脈
4 閉鎖動脈
解答
正解3(内陰部動脈)
解説
✗ 1. 誤り
上殿動脈
上殿動脈は内腸骨動脈の枝で、大坐骨孔の梨状筋上孔を通って殿部に出る。外寛骨筋群(大殿筋ほか)を栄養するが、小坐骨孔は通らない。
✗ 2. 誤り
下殿動脈
下殿動脈も内腸骨動脈の枝で、大坐骨孔の梨状筋下孔を通って殿部に出る。大殿筋下部や大腿後面上部を栄養し、小坐骨孔は通らない。
✓ 3. 正しい
内陰部動脈
内陰部動脈は内腸骨動脈の枝で、いったん梨状筋下孔(大坐骨孔)から骨盤外の殿部に出た後、坐骨棘のすぐ外側で向きを変え、直ちに小坐骨孔を通って骨盤底(坐骨直腸窩)に至る。会陰部で直腸下部・肛門・外部生殖器・外陰部の筋を栄養する。このように「大坐骨孔で一度出て、小坐骨孔で再入」する走行が内陰部動脈(と陰部神経)の特徴である。
✗ 4. 誤り
閉鎖動脈
閉鎖動脈は内腸骨動脈の枝で、閉鎖神経とともに骨盤側壁を走り、閉鎖孔(閉鎖管)を通って大腿内側に至る。小坐骨孔は通らない。
ポイント
  • 内陰部動脈は大坐骨孔(梨状筋下孔)を出た後、小坐骨孔を通って会陰へ再入する「U字路」走行。
  • 覚え方のコツ: 「内陰部は大→小の2孔通過、同伴者は陰部神経」。その他は孔を1回だけ通過。
  • 関連知識: 陰部神経も内陰部動脈と並走して同じ経路(大坐骨孔→小坐骨孔→陰部管)をとる。分娩時の陰部神経ブロックで有名。
  • よくある間違い: 下殿動脈と内陰部動脈を混同する。両者とも梨状筋下孔を通るが、小坐骨孔に再入するのは内陰部動脈のみ。
  • 臨床応用: 内陰部動脈は陰茎・陰核の栄養動脈(深陰茎動脈の母動脈)で、勃起不全の動脈性原因として重要。陰部神経ブロックは坐骨棘を指標に行う。
比較表
動脈(内腸骨動脈の枝) 通過する孔
上殿動脈 梨状筋上孔(大坐骨孔)
下殿動脈 梨状筋下孔(大坐骨孔)
内陰部動脈 梨状筋下孔 → 小坐骨孔(会陰部へ再入)
閉鎖動脈 閉鎖管(閉鎖孔)
解説画像
あマ指 第20回(2012) 問題26|動脈で小坐骨孔を通るのはどれか。 解説図
あマ指 第20回(2012) 問題26|動脈で小坐骨孔を通るのはどれか。
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