
この図の解説
右上の図で、回腸末端が大腸の側壁へ首を突っ込むように開く口が回盲口で、そこより下の行き止まりの袋が盲腸である。盲腸は回盲口から下方へ5〜6cmの部分で、大腸の始まりにあたる。右上の図では大腸表面を縦走する結腸ヒモが虫垂の根もとに向かって集まり、脂肪のふくらみである腹膜垂も並んでみえる。左下の図では、回腸末端の内腔側に突き出すヒダが回盲弁で、大腸の内容が小腸へ逆流するのを防いでいる。盲腸下部の後内側壁からは、鉛筆ほどの太さで長さ6〜7cmの虫垂が垂れ下がり、その根もとの開口が虫垂口である。右下の虫垂断面(顕微鏡図)を見ると、外側から漿膜・筋層があり、粘膜上皮と腺の内側に紫色で示すリンパ小節が壁いっぱいに散在する。虫垂はリンパ小節に富むリンパ系器官の一つで、若い人ではリンパ球や抗体の産生がさかんなため過敏となり、虫垂炎を起こしやすい。
学習の要点
- 盲腸は回盲口より下方の袋(約5〜6cm)、その後内側壁から伸びる約6〜7cmの突起が虫垂。
- 覚え方のコツ: 盲腸「5〜6」・虫垂「6〜7」と数字が1つずつ増える。虫垂は「盲腸の下・後ろ・内側」から下がる。
- 関連知識: 虫垂のリンパ小節は、回腸の集合リンパ小節(パイエル板)と同じ腸管関連リンパ組織の仲間で、腸管免疫に関わる。
- 図の見所: 3本の結腸ヒモは虫垂の根もとで一点に集まる。虫垂を探すとき、結腸ヒモをたどると根部にたどり着ける目印になる。
- よくある間違い: 虫垂が盲腸の「先端」から出ると思い込む誤り。実際は下部の後内側壁から出る。回盲弁を虫垂口と取り違えるのも頻出。
- 臨床応用: 右下腹部痛(マックバーネー点付近)は虫垂炎を疑う所見で、あはき臨床では急性腹症として施術を避け医療機関へ紹介する判断材料になる。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
回腸末端が大腸内腔に突出してつくるヒダを( )といい、大腸の内容が小腸へ逆流するのを防いでいる。
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答え: 回盲弁
盲腸は回盲口より下方へ約( ア )cm、虫垂は約( イ )cmの長さである。ア・イに入る数値の組合せを答えよ。
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答え: ア=5〜6、イ=6〜7
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。