学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ N. 下肢の運動 / Q1029

理由で解く 解剖学

Q1029 運動器系

出典:あマ指 第20回(2012) 問題20
問題
股関節の外転に関与する筋はどれか。
選択肢
1 大腿方形筋
2 恥骨筋
3 中殿筋
4 腸腰筋
解答
正解3(中殿筋)
解説
✗ 1. 誤り
大腿方形筋
大腿方形筋は坐骨結節から起こり転子間稜に停止する股関節外旋筋である。深層外旋筋群の一つで、外転作用は持たない。
✗ 2. 誤り
恥骨筋
恥骨筋は恥骨櫛から起こり大腿骨の恥骨筋線に停止する内転筋群の一員で、股関節を内転・屈曲する。外転とは反対の作用である。
✓ 3. 正しい
中殿筋
中殿筋は腸骨外面(前殿筋線と後殿筋線の間)から起こり、大転子に停止する股関節の主要外転筋である。上殿神経に支配され、小殿筋と協調して歩行時に着地側で骨盤の水平を保つ。前部線維は内旋にも働く。中・小殿筋の麻痺では対側骨盤が下垂するトレンデレンブルグ徴候が陽性となる。
✗ 4. 誤り
腸腰筋
腸腰筋(腸骨筋+大腰筋)は股関節の最強屈筋であり、大腿の前方挙上や体幹の前屈を行う。外転作用は主要ではない。
ポイント
  • 股関節外転の主動筋は中殿筋・小殿筋(ともに上殿神経支配)、補助筋に大腿筋膜張筋。
  • 覚え方のコツ: 「外転=大転子につく3筋(中殿・小殿・大腿筋膜張)」とまとめる。いずれも上殿神経支配。
  • 関連知識: 中殿筋後部は外旋、前部は内旋に働く。歩行時の単脚支持期には外転筋が骨盤を水平に保つ。
  • よくある間違い: 大殿筋を外転筋と誤認する(大殿筋は伸展主動筋、外転は上部線維のみ)/腸腰筋を外転筋と混同する。
  • 臨床応用: 中殿筋麻痺や変形性股関節症による筋力低下でトレンデレンブルグ歩行(患側立脚時に健側骨盤が下垂)が出現する。
解説画像
あマ指 第20回(2012) 問題20|股関節の外転に関与する筋はどれか。 解説図
あマ指 第20回(2012) 問題20|股関節の外転に関与する筋はどれか。
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