学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ M. 下肢の筋 / Q1009

理由で解く 解剖学

Q1009 運動器系

出典:あマ指 第18回(2010) 問題24
問題
下腿の筋において閉鎖神経に支配されるのはどれか。
選択肢
1 内閉鎖筋
2 薄 筋
3 半膜様筋
4 縫工筋
解答
正解2(薄 筋)
解説
✗ 1. 誤り
内閉鎖筋
内閉鎖筋は名称に「閉鎖」がつくが、支配神経は仙骨神経叢から出る内閉鎖筋神経であり、閉鎖神経ではない。閉鎖膜内面から小坐骨孔を経て転子窩に至る股関節外旋筋である。
✓ 2. 正しい
薄 筋
薄筋は恥骨下枝前面から起こり、鵞足を形成して脛骨粗面の内側に停止する大腿内側の細長い筋で、閉鎖神経に支配される。大腿の内転筋群(長・短・大内転筋、外閉鎖筋、恥骨筋の一部)はいずれも閉鎖神経支配であり、薄筋もその一員として股関節の内転と膝関節の屈曲・内旋に働く。大内転筋のみ一部に坐骨神経の枝を受ける点が例外である。
✗ 3. 誤り
半膜様筋
半膜様筋は坐骨結節から起こり、脛骨内側顆後部に停止するハムストリングスの一つで、坐骨神経(脛骨神経部)に支配される。閉鎖神経支配ではない。
✗ 4. 誤り
縫工筋
縫工筋は上前腸骨棘から起こり、鵞足を形成して脛骨粗面内側に停止する大腿前面の筋で、大腿神経に支配される。鵞足を構成する3筋(縫工筋・薄筋・半腱様筋)はそれぞれ別の神経(大腿・閉鎖・坐骨)に支配されている。
ポイント
  • 閉鎖神経は大腿の内転筋群(長・短・大内転筋、薄筋、外閉鎖筋)と恥骨筋の一部を支配する。
  • 覚え方のコツ: 鵞足3筋は「縫工=大腿神経、薄=閉鎖神経、半腱様=坐骨神経」と神経が異なる。筋名より作用「内転」で閉鎖神経と結びつける。
  • 関連知識: 閉鎖神経はL2〜4前枝から起こり、閉鎖管を通って大腿内側に至る。大内転筋の下部は坐骨神経、恥骨筋は大腿神経でも支配される重複支配例。
  • よくある間違い: 「内閉鎖筋=閉鎖神経支配」と誤答する/薄筋を下腿の筋と混同する(薄筋は大腿内側の筋だが停止は脛骨粗面内側で膝を超える)。
  • 臨床応用: 閉鎖神経ブロックは股関節手術時に内転筋群を弛緩させる目的で用いる。内転筋腱切離術は股関節内転拘縮の治療に施行される。
解説画像
あマ指 第18回(2010) 問題24|下腿の筋において閉鎖神経に支配されるのはどれか。 解説図
あマ指 第18回(2010) 問題24|下腿の筋において閉鎖神経に支配されるのはどれか。
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