学習トップ理由で解く 解剖学第4章 ▸ F. 小腸 / Q0302

理由で解く 解剖学

Q0302 消化器系

出典:あマ指 第18回(2010) 問題25
問題
十二指腸について正しい記述はどれか。
選択肢
1 噴門に続く。
2 後面は腹膜に覆われる。
3 総胆管が開口する。
4 門脈が前面を通過する。
解答
正解3(総胆管が開口する。)
解説
✗ 1. 誤り
噴門に続く。
十二指腸は胃の「幽門」に続く消化管で、噴門(胃の入口)ではない。噴門は食道と胃の接合部を指し、十二指腸とは胃を挟んで反対側にある。食物は食道→噴門→胃(胃底→胃体→幽門前庭)→幽門→十二指腸の順に通過する。
✗ 2. 誤り
後面は腹膜に覆われる。
十二指腸は腹膜後器官で、前面(腹側)のみが腹膜(壁側腹膜)に覆われ、後面(背側)は後腹壁と癒着して腹膜に覆われない。胎生期には前後を腹膜に覆われた腸間膜性器官だったが、成長過程で後腹壁と癒着し現在の形態となる。前後関係を逆に覚えないよう注意する。
✓ 3. 正しい
総胆管が開口する。
十二指腸下行部の中程、内側壁にある大十二指腸乳頭(ファーター乳頭)に、総胆管と主膵管が合流して開口する。合流部のファーター膨大部にはオッディ括約筋が輪状に取り巻き、胆汁・膵液の流出を食事に応じて調節する。食後にコレシストキニンが分泌されると胆嚢が収縮しオッディ括約筋が弛緩して濃縮胆汁と膵液が十二指腸内に放出され、脂肪・タンパク質・糖質の消化を助ける。十二指腸は「十二指腸=胆汁と膵液の受け皿」という機能的位置づけを持つ重要部位である。
✗ 4. 誤り
門脈が前面を通過する。
門脈は十二指腸の後面(背側)を通過する。具体的には脾静脈と上腸間膜静脈が膵頭部後方で合流して門脈となり、十二指腸上部の後方→肝十二指腸間膜内(総胆管・固有肝動脈とともに)→肝門に至る。十二指腸前面を通るのは大網・胃などの腹腔内臓器である。
ポイント
  • 十二指腸下行部の大十二指腸乳頭(ファーター乳頭)に総胆管と主膵管が合流開口する。
  • 覚え方のコツ: 「胃の出口(幽門)→十二指腸→胆汁+膵液をファーター乳頭で受ける」と機能順序で覚える。
  • 関連知識: 十二指腸は幽門に続き、C字形で膵頭を囲み、腹膜後器官として後腹壁に固定され、Treitz靭帯で空腸に移行する。
  • よくある間違い: 噴門と幽門を混同する/十二指腸の前面・後面の腹膜被覆を逆にする/門脈の走行を前面と誤認する。
  • 臨床応用: 十二指腸球部潰瘍は前壁で穿孔→腹膜炎、後壁で出血(胃十二指腸動脈破綻)や膵炎を起こしやすい。前後で臨床像が異なる。
比較表
項目 十二指腸
前にある臓器 胃幽門(口側)、空腸(肛門側)
腹膜被覆 前面のみ(腹膜後器官)
開口部 大十二指腸乳頭=総胆管+主膵管
後面を通る大血管 門脈、下大静脈、腹大動脈
解説画像
あマ指 第18回(2010) 問題25|十二指腸について正しい記述はどれか。 解説図
あマ指 第18回(2010) 問題25|十二指腸について正しい記述はどれか。
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