学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ M. 下肢の筋 / Q0996

理由で解く 解剖学

Q0996 運動器系

出典:あマ指 第13回(2005) 問題22
問題
大腿骨の大転子に停止しない筋はどれか。
選択肢
1 大殿筋
2 梨状筋
3 小殿筋
4 中殿筋
解答
正解1(大殿筋)
解説
✓ 1. 正しい
大殿筋
大殿筋は腸骨外面(後殿筋線より後ろ)・仙骨・尾骨後面・仙結節靭帯から起こり、大腿骨後面の殿筋粗面と腸脛靭帯に停止する。大転子ではなく殿筋粗面が停止部であり、これが中殿筋・小殿筋(大転子停止)との重要な違いである。下殿神経支配、股関節の強力な伸展筋で直立歩行の要となる。
✗ 2. 誤り
梨状筋
梨状筋は仙骨前面から起こり、大坐骨孔を通過して大腿骨の大転子に停止する。仙骨神経叢から筋枝を受け、股関節の外旋を行う深層外旋6筋の1つ。
✗ 3. 誤り
小殿筋
小殿筋は腸骨外面(前殿筋線と下殿筋線の間)から起こり、大腿骨の大転子に停止する。上殿神経支配で、中殿筋とともに股関節の外転と内旋に働く。
✗ 4. 誤り
中殿筋
中殿筋は腸骨外面(前・後殿筋線の間)から起こり、大腿骨の大転子に停止する。上殿神経支配で、歩行時に骨盤の対側沈下を防ぐ重要な外転筋(片脚立位保持)である。
ポイント
  • 大転子に停止する筋は中殿筋・小殿筋・梨状筋。大殿筋は殿筋粗面+腸脛靭帯に停止する(例外)。
  • 覚え方のコツ: 「中小=大転子、大殿筋=殿筋粗面」と覚える。深層外旋筋は「梨状筋は大転子、内閉鎖・上下双子・外閉鎖は転子窩、大腿方形筋は転子間稜」とやや複雑。
  • 関連知識: 小転子には腸腰筋(腸骨筋+大腰筋)が停止する。大転子の触知は股関節外側の目印となり、臨床で頻用される。
  • よくある間違い: 大殿筋を大転子停止と誤る(殿筋粗面と腸脛靭帯)/大腰筋を大転子と誤る(小転子)。
  • 臨床応用: 大転子滑液包炎は大転子外側部の圧痛・歩行時痛をきたす。中殿筋付着部の変性・腱障害(殿筋腱炎)と合併しやすい。
比較表
大腿骨の付着部 停止する主な筋
大転子 中殿筋、小殿筋、梨状筋
小転子 腸腰筋(腸骨筋+大腰筋)
転子窩 内閉鎖筋、上双子筋、下双子筋、外閉鎖筋
転子間稜 大腿方形筋
殿筋粗面 大殿筋
腸脛靭帯 大殿筋(上部)、大腿筋膜張筋
解説画像
あマ指 第13回(2005) 問題22|大腿骨の大転子に停止しない筋はどれか。 解説図
あマ指 第13回(2005) 問題22|大腿骨の大転子に停止しない筋はどれか。
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