学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ M. 下肢の筋 / Q0995

理由で解く 解剖学

Q0995 運動器系

出典:あマ指 第12回(2004) 問題23
問題
腱が足根管を通らないのはどれか。
選択肢
1 長母指屈筋
2 長指屈筋
3 後脛骨筋
4 下腿三頭筋
解答
正解4(下腿三頭筋)
解説
✗ 1.
長母指屈筋
✗ 正しい。 長母指屈筋は腓骨下部後面から起こり母指末節骨底に停止する下腿後面深層の筋で、その腱は内果後方の屈筋支帯の下(足根管)を通って足底に至る。
✗ 2.
長指屈筋
✗ 正しい。 長指屈筋は脛骨後面から起こり第2〜5指の末節骨底に停止し、その腱は内果後方の足根管を通過して足底に入る。後脛骨筋・長母指屈筋と同じ下腿後面深層の屈筋群である。
✗ 3.
後脛骨筋
✗ 正しい。 後脛骨筋は下腿骨間膜後面から起こり舟状骨・楔状骨・立方骨などに停止する下腿最深層の屈筋で、その腱は内果のすぐ後方を屈筋支帯下(足根管)を通って足底に至る。足根管では最前(内果に最も近い)を走る。
✓ 4. 誤り
下腿三頭筋
下腿三頭筋(腓腹筋+ヒラメ筋)は両筋が合して踵骨腱(アキレス腱)を形成し、直接踵骨隆起に停止する。腱は内果後方ではなく下腿後面正中を下りるため、足根管(内果と踵骨の間の屈筋支帯下)は通過しない。足根管を通るのは深層の3屈筋(後脛骨筋・長指屈筋・長母指屈筋)と後脛骨動静脈、脛骨神経である。
ポイント
  • 足根管(内果後方の屈筋支帯下のトンネル)を通るのは後脛骨筋腱・長指屈筋腱・長母指屈筋腱と後脛骨動静脈・脛骨神経。
  • 覚え方のコツ: 内果側から順に「後脛骨筋→長指屈筋→後脛骨動静脈・脛骨神経→長母指屈筋」(Tom, Dick, And Very Nervous Harry)。
  • 関連知識: 足根管の屋根は屈筋支帯、床は距骨・踵骨の内側面。下腿三頭筋の踵骨腱は内果の後ろではなく正中を通るので足根管は通らない。
  • よくある間違い: 下腿三頭筋(アキレス腱)が足根管を通ると誤る/長腓骨筋・短腓骨筋(外果後方を通る)と混同する。
  • 臨床応用: 足根管症候群は屈筋支帯下での脛骨神経圧迫により、足底〜足指のしびれ・疼痛をきたす。歩行時や夜間に増悪しやすく、打鍵による過敏性(Tinel徴候)を認める。
比較表
果の後方を通る腱
内果後方(足根管、屈筋支帯下) 後脛骨筋、長指屈筋、長母指屈筋
外果後方(腓骨筋支帯下) 長腓骨筋、短腓骨筋
踵骨腱(下腿後面正中) 下腿三頭筋(腓腹筋+ヒラメ筋)
解説画像
あマ指 第12回(2004) 問題23|腱が足根管を通らないのはどれか。 解説図
あマ指 第12回(2004) 問題23|腱が足根管を通らないのはどれか。
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