学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ M. 下肢の筋 / Q0984

理由で解く 解剖学

Q0984 運動器系

出典:鍼灸 第5回(1997) 問題18
問題
腓骨に停止する筋はどれか。
選択肢
1 縫工筋
2 大腿二頭筋
3 薄筋
4 半腱様筋
解答
正解2(大腿二頭筋)
解説
✗ 1. 誤り
縫工筋
縫工筋は上前腸骨棘から起こり、脛骨粗面の内側(鵞足)に停止する。腓骨には停止しない。
✓ 2. 正しい
大腿二頭筋
大腿二頭筋は長頭(坐骨結節)と短頭(大腿骨粗線外側唇)の2頭が合して、腓骨頭に停止するハムストリングス唯一の筋。膝関節を屈曲・外旋し、長頭は股関節伸展にも関与する。支配神経は長頭=坐骨神経の脛骨神経部、短頭=坐骨神経の総腓骨神経部で、同一筋内で神経支配が異なる珍しい構造を持つ。腓骨頭近傍には総腓骨神経が通るため、大腿二頭筋腱の内側を走行する神経の圧迫や外傷で腓骨神経麻痺を起こしやすい。鵞足を形成する縫工筋・薄筋・半腱様筋は脛骨内側に停止し、半膜様筋は脛骨内側顆後部、大腿二頭筋だけが腓骨側に停止する点で区別される。
✗ 3. 誤り
薄筋
薄筋は恥骨下枝から起こり、脛骨粗面の内側(鵞足)に停止する。腓骨には停止しない。
✗ 4. 誤り
半腱様筋
半腱様筋は坐骨結節から起こり、脛骨粗面の内側(鵞足)に停止する。ハムストリングスだが腓骨ではなく脛骨停止。
ポイント
  • 大腿二頭筋は腓骨頭に停止するハムストリングス唯一の筋。他のハムストリングス(半腱様・半膜様)と鵞足構成筋は脛骨側に停止する。
  • 覚え方のコツ: 「ハムの外側=腓骨、内側=脛骨」と左右で分ける。腓骨頭停止=大腿二頭筋のみ。
  • 関連知識: 大腿二頭筋長頭は股関節伸展に関与する2関節筋。短頭は膝関節のみの1関節筋で、坐骨神経の総腓骨神経部支配。
  • よくある間違い: 半腱様筋を腓骨停止と誤認(正解は脛骨内側鵞足)/縫工筋を腓骨停止と混同。
  • 臨床応用: 腓骨頭部は総腓骨神経の走行部位で、大腿二頭筋腱の内側に神経が接するため大腿二頭筋腱炎や同部の外傷で神経麻痺を合併しやすい。
比較表
筋名 停止部位
大腿二頭筋 腓骨頭
半腱様筋 脛骨粗面内側(鵞足)
半膜様筋 脛骨内側顆後部
縫工筋 脛骨粗面内側(鵞足)
薄筋 脛骨粗面内側(鵞足)
長腓骨筋 内側楔状骨、第1中足骨底
短腓骨筋 第5中足骨粗面
解説画像
鍼灸 第5回(1997) 問題18|腓骨に停止する筋はどれか。 解説図
鍼灸 第5回(1997) 問題18|腓骨に停止する筋はどれか。
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