学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ M. 下肢の筋 / Q0977

理由で解く 解剖学

Q0977 運動器系

出典:あマ指 第1回(1993) 問題21
問題
筋とその支配神経との組合せで正しいのはどれか。
選択肢
1 大腿神経 ― 大腿四頭筋
2 閉鎖神経 ― 大腿二頭筋
3 下殿神経 ― 下腿三頭筋
4 坐骨神経 ― 大殿筋
解答
正解1(大腿神経 ― 大腿四頭筋)
解説
✓ 1. 正しい
大腿神経 ― 大腿四頭筋
大腿四頭筋(大腿直筋・外側広筋・中間広筋・内側広筋)は大腿前面の伸筋群で、大腿神経(L2-4)に支配される。大腿神経は腰神経叢から出て鼠径靱帯の後ろの筋裂孔を通り大腿前面に達し、大腿前面の伸筋群(縫工筋・大腿四頭筋・膝関節筋)と内転筋群の一部(恥骨筋)に筋枝を送る。大腿四頭筋は膝関節の強力な伸展筋で、大腿直筋のみ寛骨(下前腸骨棘)から起こる2関節筋として股関節屈曲にも関与する。膝蓋腱反射(L2-4)の求心路・遠心路はいずれも大腿神経を介する。
✗ 2. 誤り
閉鎖神経 ― 大腿二頭筋
大腿二頭筋はハムストリングスの一つで、長頭は坐骨神経(脛骨神経部)、短頭は坐骨神経(総腓骨神経部)に支配される。閉鎖神経支配は大腿内転筋群(長・短・大内転筋、薄筋、外閉鎖筋)である。
✗ 3. 誤り
下殿神経 ― 下腿三頭筋
下殿神経の支配筋は大殿筋のみである。下腿三頭筋(腓腹筋・ヒラメ筋)は脛骨神経に支配され、足関節底屈を担う。
✗ 4. 誤り
坐骨神経 ― 大殿筋
大殿筋を支配するのは下殿神経である。坐骨神経は大腿後面のハムストリングスと下腿・足の大部分の筋を支配する下肢最大の神経だが、大殿筋は支配しない。
ポイント
  • 大腿の筋区画と支配神経:前面(伸筋群)=大腿神経、内側(内転筋群)=閉鎖神経、後面(屈筋群/ハムストリングス)=坐骨神経。
  • 覚え方のコツ: 「前・大腿神経、内・閉鎖神経、後・坐骨神経」と区画セットで暗記。殿部は上殿(中・小殿筋、大腿筋膜張筋)と下殿(大殿筋のみ)で分ける。
  • 関連知識: 大腿神経は腸腰筋を貫いて大腿前面、閉鎖神経は閉鎖孔、坐骨神経は梨状筋下孔から大腿後面へ。いずれも腰仙骨神経叢由来。
  • よくある間違い: 大殿筋を坐骨神経支配と誤認(正解は下殿神経)/ハムストリングスを閉鎖神経支配と誤認。
  • 臨床応用: 大腿神経麻痺では膝関節伸展不能となり歩行困難。坐骨神経麻痺では膝屈曲・足背屈・底屈すべて障害される。
比較表
神経 支配筋
大腿神経 大腿四頭筋、縫工筋、恥骨筋、膝関節筋
閉鎖神経 長内転筋、短内転筋、大内転筋(一部)、薄筋、外閉鎖筋
坐骨神経 ハムストリングス(大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋)、下腿・足の筋
上殿神経 中殿筋、小殿筋、大腿筋膜張筋
下殿神経 大殿筋
解説画像
あマ指 第1回(1993) 問題21|筋とその支配神経との組合せで正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第1回(1993) 問題21|筋とその支配神経との組合せで正しいのはどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 解剖学
App Store入手