学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ M. 下肢の筋 / Q0976

理由で解く 解剖学

Q0976 運動器系

出典:あマ指 第1回(1993) 問題20
問題
深腓骨神経に支配される筋はどれか。
選択肢
1 前脛骨筋
2 腓腹筋
3 ひらめ筋
4 長腓骨筋
解答
正解1(前脛骨筋)
解説
✓ 1. 正しい
前脛骨筋
前脛骨筋は下腿前面の伸筋群に属し、脛骨外側面・下腿骨間膜から起こって内側楔状骨と第1中足骨底に停止する。深腓骨神経(総腓骨神経の枝)に支配され、足関節の背屈と内反を行う。下腿前面の伸筋群(前脛骨筋・長母指伸筋・長指伸筋・第三腓骨筋)はいずれも深腓骨神経支配であり、「伸筋=深腓骨」「腓骨筋=浅腓骨」「屈筋=脛骨神経」という3分類で覚えると整理しやすい。深腓骨神経麻痺では前脛骨筋の作用が失われ、足関節背屈不能となり下垂足(鶏歩)を生じる。
✗ 2. 誤り
腓腹筋
腓腹筋は下腿後面の屈筋群(下腿三頭筋)の一部で、支配神経は脛骨神経である。足関節底屈と膝関節屈曲を行う2関節筋。
✗ 3. 誤り
ひらめ筋
ひらめ筋は腓腹筋の深層にある下腿三頭筋の構成筋で、脛骨神経支配。腓腹筋とともに踵骨腱(アキレス腱)を形成し足関節を底屈する。
✗ 4. 誤り
長腓骨筋
長腓骨筋は下腿外側面の腓骨筋群に属し、浅腓骨神経支配である。足関節の底屈と外反を行い、深腓骨神経支配ではない。
ポイント
  • 下腿の筋区画と支配神経:前面(伸筋群)=深腓骨神経、外側(腓骨筋群)=浅腓骨神経、後面(屈筋群)=脛骨神経。
  • 覚え方のコツ: 「前深(ぜんしん)・横浅(よこあさ)・後脛(うしろけい)」と3区画で暗記。前脛骨筋は「伸筋=深腓骨」の代表例。
  • 関連知識: 総腓骨神経は坐骨神経から分岐後、腓骨頭の外側を回って浅腓骨神経と深腓骨神経に分かれる。腓骨頭部の圧迫で下垂足を生じる。
  • よくある間違い: 「腓骨=腓骨神経全般支配」と誤認し長腓骨筋を深腓骨神経支配と間違える/腓腹筋・ヒラメ筋を深腓骨神経と誤認。
  • 臨床応用: 腓骨頭部の圧迫(ギプス圧迫・長時間の足組み)で総腓骨神経麻痺を起こし、前脛骨筋を含む伸筋群麻痺→下垂足(鶏歩)となる。
比較表
下腿の区画 支配神経 代表筋 主な作用
前面(伸筋群) 深腓骨神経 前脛骨筋、長母指伸筋、長指伸筋、第三腓骨筋 足の背屈、内反
外側(腓骨筋群) 浅腓骨神経 長腓骨筋、短腓骨筋 足の底屈、外反
後面(屈筋群) 脛骨神経 腓腹筋、ヒラメ筋、後脛骨筋、長指屈筋、長母指屈筋 足の底屈、内反
解説画像
あマ指 第1回(1993) 問題20|深腓骨神経に支配される筋はどれか。 解説図
あマ指 第1回(1993) 問題20|深腓骨神経に支配される筋はどれか。
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