学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ L. 上肢の局所解剖・脈管・神経 / Q0969

理由で解く 解剖学

Q0969 運動器系

出典:あマ指 第10回(2002) 問題18
問題
三角筋胸筋溝を通過する血管はどれか。
選択肢
1 腋窩静脈
2 上腕静脈
3 尺側皮静脈
4 橈側皮静脈
解答
正解4(橈側皮静脈)
解説
✗ 1. 誤り
腋窩静脈
腋窩静脈は腋窩内の深部を走る深静脈で、大胸筋の下縁で上腕静脈が合流して形成される。三角筋胸筋溝は皮下の溝であり腋窩静脈は通らない。
✗ 2. 誤り
上腕静脈
上腕静脈は上腕動脈の伴行静脈として内側二頭筋溝を深部で縦走する深静脈であり、三角筋胸筋溝(皮下)は通らない。
✗ 3. 誤り
尺側皮静脈
尺側皮静脈は上腕二頭筋内側縁を上行し、腋窩の下縁付近で上腕静脈または腋窩静脈に合流する。三角筋の前縁ではなく上腕の内側を走るため本問に該当しない。
✓ 4. 正しい
橈側皮静脈
橈側皮静脈は手背静脈網の橈側から起こり前腕外側を上行、上腕では上腕二頭筋外側縁を経て三角筋と大胸筋の間にできる三角筋胸筋溝(鎖骨胸筋三角、鎖骨下窩)を通って深部へ入り、腋窩静脈に注ぐ。この溝は三角筋前縁・大胸筋外側縁・鎖骨下縁で囲まれるくぼみで、中心静脈カテーテル挿入や静脈採血の重要な体表指標となる。上腕皮静脈のうち外側縁を上行するのが橈側皮静脈、内側縁を上行するのが尺側皮静脈であり、両者の走行位置を対比して覚える。
ポイント
  • 橈側皮静脈は三角筋胸筋溝(鎖骨胸筋三角)を通って深部に入り腋窩静脈に合流する。
  • 覚え方のコツ: 「橈側皮静脈=外側→三角筋胸筋溝→腋窩静脈」、「尺側皮静脈=内側→上腕中央で深部合流」と左右の走行をセットで暗記。
  • 関連知識: 肘窩では橈側皮静脈と尺側皮静脈を肘正中皮静脈が斜めに連絡。採血・静脈注射に頻用される部位。
  • よくある間違い: 「三角筋胸筋溝=動脈の通路」と誤認する/橈側皮静脈と尺側皮静脈の左右を取り違える。
  • 臨床応用: 三角筋胸筋溝は鎖骨下の陥凹部として触知でき、中心静脈カテーテル挿入や大胸筋弁の剥離の指標。橈側皮静脈経由でペースメーカーリード挿入も行われる。
比較表
静脈 走行 合流部
橈側皮静脈 前腕〜上腕外側 → 三角筋胸筋溝 腋窩静脈(鎖骨下窩で合流)
尺側皮静脈 前腕〜上腕内側 上腕静脈または腋窩静脈
肘正中皮静脈 肘窩で両皮静脈を連絡 採血・静注に頻用
上腕静脈 内側二頭筋溝(深部) 腋窩静脈
解説画像
あマ指 第10回(2002) 問題18|三角筋胸筋溝を通過する血管はどれか。 解説図
あマ指 第10回(2002) 問題18|三角筋胸筋溝を通過する血管はどれか。
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