学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ J. 上肢の筋 / Q0947

理由で解く 解剖学

Q0947 運動器系

出典:鍼灸 第18回(2010) 問題16
問題
四肢の筋において停止腱内に種子骨があるのはどれか。
選択肢
1 上腕二頭筋
2 上腕三頭筋
3 大腿四頭筋
4 下腿三頭筋
解答
正解3(大腿四頭筋)
解説
✗ 1. 誤り
上腕二頭筋
上腕二頭筋の停止腱は橈骨粗面に直接付着し、腱内に種子骨は存在しない。
✗ 2. 誤り
上腕三頭筋
上腕三頭筋の停止腱は尺骨肘頭に直接付着する。肘頭は尺骨本体の突起で、種子骨ではない。
✓ 3. 正しい
大腿四頭筋
大腿四頭筋(大腿直筋・外側広筋・内側広筋・中間広筋)の共同停止腱の中には、人体最大の種子骨である「膝蓋骨」が含まれている。膝蓋骨は腱内で発達して関節面を持つ骨となり、膝蓋靭帯を経て脛骨粗面に停止する。種子骨は停止腱が関節上を通過する際の摩擦軽減と、てこの作用点を浮上させて筋力を効率化する役割を担う。
✗ 4. 誤り
下腿三頭筋
下腿三頭筋(腓腹筋・ヒラメ筋)はアキレス腱を介して踵骨隆起に停止する。腱内に種子骨は存在しない(小種子骨が例外的に見られる程度)。
ポイント
  • 中核要点: 種子骨とは腱の中に発生する小さな骨で、関節上を通る腱の摩擦軽減と力学的効率化のために存在する。人体最大の種子骨は膝蓋骨(大腿四頭筋腱内)。
  • 覚え方のコツ: 「種子骨=腱の中の宝石」。代表例を3つ(膝蓋骨・豆状骨・短母指屈筋腱/母指内転筋腱内の種子骨)覚える。
  • 関連知識: 上肢の種子骨には豆状骨(尺側手根屈筋腱内)と手掌の短母指屈筋・母指内転筋停止腱内の小種子骨がある。足でも短母趾屈筋腱内に種子骨がある。
  • よくある間違い: 肘頭や踵骨を種子骨と誤認する(いずれも本来の骨の突起)/豆状骨を手根骨の"一員"とだけ認識して種子骨であることを失念する。
  • 臨床応用: 膝蓋骨骨折・膝蓋骨脱臼は大腿四頭筋の伸展力伝達を障害し膝関節伸展機能を失う。膝蓋腱反射(膝蓋靭帯叩打)は種子骨を介した伸張反射の代表例。
比較表
種子骨 存在する腱
膝蓋骨(人体最大) 大腿四頭筋腱
豆状骨 尺側手根屈筋腱
手掌の小種子骨 短母指屈筋・母指内転筋停止腱内
足底の小種子骨 短母趾屈筋腱内(第1中足骨頭の下)
解説画像
鍼灸 第18回(2010) 問題16|四肢の筋において停止腱内に種子骨があるのはどれか。 解説図
鍼灸 第18回(2010) 問題16|四肢の筋において停止腱内に種子骨があるのはどれか。
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