学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ J. 上肢の筋 / Q0945

理由で解く 解剖学

Q0945 運動器系

出典:あマ指 第17回(2009) 問題30
問題
腕神経叢の枝とその支配筋との組合せで誤っているのはどれか。
選択肢
1 腋窩神経 ―――― 棘下筋
2 胸背神経 ―――― 広背筋
3 肩甲上神経 ――― 棘下筋
4 肩甲下神経 ――― 大円筋
解答
正解1(腋窩神経 ―――― 棘下筋)
解説
✓ 1. 誤り
腋窩神経 ―――― 棘下筋
この組合せが誤り。腋窩神経の支配筋は三角筋と小円筋であり、棘下筋は含まれない。棘下筋は肩甲上神経の支配である。腋窩神経は腕神経叢後神経束から分枝し、外側腋窩隙(大円筋・小円筋・上腕三頭筋長頭・上腕骨で囲まれる四辺形腔)を通って肩関節後方に回り込む。
✗ 2.
胸背神経 ―――― 広背筋
✗ 正しい。 この組合せは正しい。胸背神経は後神経束から分枝し、広背筋を支配する。広背筋は腰背腱膜・下位胸椎・腸骨稜から起こり、上腕骨小結節稜に停止して肩関節を内転・内旋・伸展する。
✗ 3.
肩甲上神経 ――― 棘下筋
✗ 正しい。 この組合せは正しい。肩甲上神経は腕神経叢上神経幹から分枝し、肩甲骨上切痕を通って棘上窩・棘下窩に達して棘上筋と棘下筋を支配する。
✗ 4.
肩甲下神経 ――― 大円筋
✗ 正しい。 この組合せは正しい。肩甲下神経(上・下)は後神経束から分枝し、肩甲下筋と大円筋を支配する。
ポイント
  • 中核要点: 腋窩神経の支配筋は「三角筋+小円筋」の2筋のみ。棘下筋を支配するのは肩甲上神経。
  • 覚え方のコツ: 「棘の上下コンビ(棘上筋・棘下筋)=肩甲上神経」「腋窩神経=三角筋+小円筋」「肩甲下神経=肩甲下筋+大円筋」でペアごと覚える。
  • 関連知識: 腕神経叢の後神経束から出る神経は、上から順に肩甲下神経(上・下)・胸背神経・腋窩神経・橈骨神経の4本。
  • よくある間違い: 小円筋と棘下筋の支配神経を混同する(小円筋=腋窩神経、棘下筋=肩甲上神経)/大円筋と小円筋の支配神経を取り違える。
  • 臨床応用: 肩甲上神経麻痺では棘上筋・棘下筋が麻痺し肩関節の外転始動と外旋が障害される。外側腋窩隙絞扼症候群(Quadrilateral space syndrome)では腋窩神経が絞扼されて三角筋・小円筋麻痺を呈する。
比較表
神経 由来 支配筋
肩甲上神経 上神経幹 棘上筋・棘下筋
腋窩神経 後神経束 三角筋・小円筋
肩甲下神経 後神経束 肩甲下筋・大円筋
胸背神経 後神経束 広背筋
長胸神経 C5〜7神経根 前鋸筋
肩甲背神経 C5神経根 菱形筋・肩甲挙筋
解説画像
あマ指 第17回(2009) 問題30|腕神経叢の枝とその支配筋との組合せで誤っているのはどれか。 解説図
あマ指 第17回(2009) 問題30|腕神経叢の枝とその支配筋との組合せで誤っているのはどれか。
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