学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ J. 上肢の筋 / Q0944

理由で解く 解剖学

Q0944 運動器系

出典:あマ指 第17回(2009) 問題20
問題
橈骨に停止しない筋はどれか。
選択肢
1 円回内筋
2 回外筋
3 上腕筋
4 上腕二頭筋
解答
正解3(上腕筋)
解説
✗ 1. 誤り
円回内筋
円回内筋は上腕骨内側上顆と尺骨鉤状突起から起こり、橈骨外側面中央部に停止する。停止は橈骨である。
✗ 2. 誤り
回外筋
回外筋は上腕骨外側上顆と尺骨の回外筋稜から起こり、橈骨近位部の外側面に巻き付くように停止する。停止は橈骨である。
✓ 3. 正しい
上腕筋
上腕筋は上腕骨前面下半から起こり、「尺骨粗面」に停止する。橈骨には停止しない。筋皮神経支配で、肘関節の屈曲に常に関与する強力な主力屈筋である。上腕二頭筋の深層に位置し体表からは観察しにくいが、筋腹が大きく、肘屈曲の主動力を担う。前腕の回内外位に関わらず働ける点が上腕二頭筋や腕橈骨筋との違いである。
✗ 4. 誤り
上腕二頭筋
上腕二頭筋は長頭が関節上結節、短頭が烏口突起から起こり、橈骨粗面に停止する。停止腱の一部は前腕筋膜に癒合(二頭筋腱膜)する。停止は橈骨である。
ポイント
  • 中核要点: 肘関節の屈曲・回内外に関わる主要筋のうち、上腕筋だけが「尺骨」に停止する。他の選択肢3筋(円回内筋・回外筋・上腕二頭筋)はいずれも橈骨に停止する。
  • 覚え方のコツ: 「回す筋(円回内筋・回外筋・上腕二頭筋)は橈骨に停止」「回さない筋(上腕筋)は尺骨に停止」。回旋運動に関与する筋は回る側の骨(橈骨)に付着する。
  • 関連知識: 腕橈骨筋も橈骨茎状突起に停止する(橈骨)。尺骨に停止する主な筋は上腕筋・上腕三頭筋・肘筋。
  • よくある間違い: 上腕二頭筋の停止を「尺骨粗面」と誤認する(尺骨粗面は上腕筋の停止)/上腕筋を橈骨停止と思い込む。
  • 臨床応用: 上腕筋は肘関節屈曲の主動作筋で、神経損傷(筋皮神経麻痺)では肘屈曲力が著明に低下する。上腕二頭筋腱断裂ではポパイ徴候(筋腹が下がる)を呈する。
比較表
起始 停止
円回内筋 内側上顆・尺骨鉤状突起 橈骨外側面中央
回外筋 外側上顆・尺骨回外筋稜 橈骨近位外側面
上腕筋 上腕骨前面下半 尺骨粗面
上腕二頭筋 関節上結節(長頭)・烏口突起(短頭) 橈骨粗面
腕橈骨筋(参考) 上腕骨外側縁 橈骨茎状突起
上腕三頭筋(参考) 関節下結節・上腕骨後面 尺骨肘頭
解説画像
あマ指 第17回(2009) 問題20|橈骨に停止しない筋はどれか。 解説図
あマ指 第17回(2009) 問題20|橈骨に停止しない筋はどれか。
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