学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ J. 上肢の筋 / Q0943

理由で解く 解剖学

Q0943 運動器系

出典:あマ指 第17回(2009) 問題19
問題
上肢帯の骨に停止する筋はどれか。
選択肢
1 肩甲下筋
2 三角筋
3 前鋸筋
4 大胸筋
解答
正解3(前鋸筋)
解説
✗ 1. 誤り
肩甲下筋
肩甲下筋は肩甲骨(上肢帯の骨)肩甲下窩から「起こり」上腕骨小結節に停止する。上肢帯の骨は起始であって停止ではない。
✗ 2. 誤り
三角筋
三角筋は鎖骨・肩峰・肩甲棘(すべて上肢帯)から「起こり」上腕骨の三角筋粗面に停止する。上肢帯の骨は起始部。
✓ 3. 正しい
前鋸筋
上肢帯は鎖骨と肩甲骨からなる。前鋸筋は第1〜9肋骨の外側面から起こり、肩甲骨内側縁(上肢帯の骨)に停止する浅胸筋である。長胸神経支配で、肩甲骨を前方に引き、関節窩を上方回旋させて上肢挙上を助ける。「肋骨→肩甲骨」の走行により、胸郭と上肢帯を連結する重要な筋であり、腋窩の内側壁を形成する。
✗ 4. 誤り
大胸筋
大胸筋は鎖骨・胸骨・肋軟骨から起こり、上腕骨の大結節稜に停止する。停止は上肢帯ではなく上腕骨(自由上肢)である。
ポイント
  • 中核要点: 上肢帯=鎖骨+肩甲骨。上肢帯の骨に「停止する」筋は、胸郭・脊柱から起こって肩甲骨・鎖骨を動かす筋群(前鋸筋・僧帽筋・菱形筋・肩甲挙筋・小胸筋・鎖骨下筋)。
  • 覚え方のコツ: 「肩甲骨を動かす筋は肩甲骨に停止」「上腕骨を動かす筋は肩甲骨から起始」と運動軸で区別する。上肢帯筋(肩甲下筋・棘上筋など)は上腕骨に停止するので上肢帯の骨は起始側。
  • 関連知識: 前鋸筋は腋窩の内側壁、小胸筋は烏口突起に停止、鎖骨下筋は鎖骨下面に停止。
  • よくある間違い: 「上肢帯筋」という名称に引きずられて、肩甲下筋や三角筋の「停止が上肢帯」と誤認する。
  • 臨床応用: 長胸神経麻痺(前鋸筋麻痺)では翼状肩甲を呈する。前胸部手術や松葉杖使用などが原因となる。
比較表
起始 停止
前鋸筋 第1〜9肋骨外側面 肩甲骨内側縁
肩甲下筋 肩甲骨肩甲下窩 上腕骨小結節
三角筋 鎖骨外側・肩峰・肩甲棘 上腕骨三角筋粗面
大胸筋 鎖骨・胸骨・肋軟骨 上腕骨大結節稜
小胸筋(参考) 第3〜5肋骨 肩甲骨烏口突起
僧帽筋(参考) 後頭骨・胸椎棘突起 鎖骨外側・肩峰・肩甲棘
解説画像
あマ指 第17回(2009) 問題19|上肢帯の骨に停止する筋はどれか。 解説図
あマ指 第17回(2009) 問題19|上肢帯の骨に停止する筋はどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 解剖学
App Store入手