学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ J. 上肢の筋 / Q0935

理由で解く 解剖学

Q0935 運動器系

出典:あマ指 第13回(2005) 問題21
問題
上腕骨の内側上顆に起始しない筋はどれか。
選択肢
1 円回内筋
2 腕橈骨筋
3 尺側手根屈筋
4 長掌筋
解答
正解2(腕橈骨筋)
解説
✗ 1. 誤り
円回内筋
円回内筋は前腕屈筋浅層の最上位筋で、上腕骨内側上顆から起こり橈骨外側面に停止する。正中神経支配で、前腕を回内する。
✓ 2. 正しい
腕橈骨筋
腕橈骨筋は前腕伸筋浅層に属するが、例外的に肘関節を屈曲させる作用を持つ。起始は上腕骨外側縁(外側上顆のやや上)であり、内側上顆には起始しない。停止は橈骨茎状突起、支配は橈骨神経。内側上顆から起こる屈筋群(円回内筋・橈側手根屈筋・長掌筋・浅指屈筋・尺側手根屈筋)と対照的に、本筋は上腕骨の外側から起こる点が決定的に異なる。
✗ 3. 誤り
尺側手根屈筋
尺側手根屈筋は前腕屈筋浅層の最内側筋で、上腕頭が内側上顆、尺骨頭が尺骨後縁上半部から起こる。停止は豆状骨・第5中手骨底、尺骨神経支配。
✗ 4. 誤り
長掌筋
長掌筋は内側上顆から起こり、屈筋支帯の浅層を通って手掌腱膜に移行する。正中神経支配で、手関節の屈曲と手掌腱膜の緊張を行う(欠損例もある)。
ポイント
  • 中核要点: 上腕骨内側上顆は前腕浅層屈筋群(円回内筋・橈側手根屈筋・長掌筋・浅指屈筋・尺側手根屈筋)の共通起始部であり、腕橈骨筋だけは外側上顆のやや上から起こる。
  • 覚え方のコツ: 「内側上顆=屈筋の親分、外側上顆=伸筋の親分」で起始を二分し、腕橈骨筋は「伸筋群なのに屈曲する変わり者」と例外で覚える。
  • 関連知識: 内側上顆から起こる5筋の大半は正中神経支配だが、尺側手根屈筋のみ尺骨神経支配。腕橈骨筋は橈骨神経支配で、停止は橈骨茎状突起。
  • よくある間違い: 腕橈骨筋を屈筋と誤認し内側上顆起始と思い込む/尺側手根屈筋を正中神経支配と混同する。
  • 臨床応用: 内側上顆の過牽引で生じる内側上顆炎(ゴルフ肘)は屈筋群の使いすぎ、外側上顆炎(テニス肘)は伸筋群の使いすぎで生じる。
比較表
起始部 筋名 支配神経
上腕骨内側上顆 円回内筋 正中神経
上腕骨内側上顆 橈側手根屈筋 正中神経
上腕骨内側上顆 長掌筋 正中神経
上腕骨内側上顆 浅指屈筋(上腕尺骨頭) 正中神経
上腕骨内側上顆 尺側手根屈筋(上腕頭) 尺骨神経
上腕骨外側縁 腕橈骨筋 橈骨神経
解説画像
あマ指 第13回(2005) 問題21|上腕骨の内側上顆に起始しない筋はどれか。 解説図
あマ指 第13回(2005) 問題21|上腕骨の内側上顆に起始しない筋はどれか。
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