学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ J. 上肢の筋 / Q0930

理由で解く 解剖学

Q0930 運動器系

出典:あマ指 第10回(2002) 問題25
問題
肘関節の運動で上腕筋と括抗する筋はどれか。
選択肢
1 上腕二頭筋
2 上腕三頭筋
3 腕橈骨筋
4 烏口腕筋
解答
正解2(上腕三頭筋)
解説
✗ 1. 誤り
上腕二頭筋
上腕二頭筋は肘関節の屈曲と前腕の回外に作用する上腕屈筋群の筋で、上腕筋と「協同筋」である。停止は橈骨粗面。拮抗筋ではなく、上腕筋とともに肘関節屈曲に働く。
✓ 2. 正しい
上腕三頭筋
上腕三頭筋は肩甲骨関節下結節(長頭)と上腕骨後面(内側・外側頭)から起こり、尺骨肘頭に停止する。肘関節の「伸展」に作用する主動筋であり、肘関節の「屈曲」に働く上腕筋の拮抗筋となる。橈骨神経に支配され、上腕後面の大きな筋として容易に体表から観察できる。
✗ 3. 誤り
腕橈骨筋
腕橈骨筋は上腕骨外側縁から橈骨茎状突起に停止する筋で、前腕伸筋群に属すが実際の作用は「肘関節の屈曲」である。上腕筋と同じ屈曲作用をもつ協同筋で、拮抗筋ではない。
✗ 4. 誤り
烏口腕筋
烏口腕筋は烏口突起から上腕骨体内側に停止する上腕屈筋群の筋だが、作用は「肩関節」の屈曲・内転であり、肘関節には関与しない。上腕筋の拮抗筋でも協同筋でもない。
ポイント
  • 上腕筋(肘関節屈曲)の拮抗筋は上腕三頭筋(肘関節伸展)。上腕二頭筋・腕橈骨筋は協同(屈曲)筋、烏口腕筋は肘に作用しない。
  • 覚え方のコツ: 「屈筋群(前面)vs 伸筋群(後面)」で拮抗関係を把握。上腕前面の屈筋群は筋皮神経支配、後面の伸筋群(上腕三頭筋)は橈骨神経支配と支配神経で対比。
  • 関連知識: 肘関節屈曲の主動筋は上腕筋で、前腕の回内・回外肢位によらず常に作用。上腕二頭筋は回外位、腕橈骨筋は中間位で強く働く。肘筋は上腕三頭筋の補助。
  • よくある間違い: 烏口腕筋を前腕屈曲に関与と誤認(肩関節のみ)/腕橈骨筋を拮抗筋と誤る(屈曲なので協同筋)/上腕二頭筋の屈曲作用を忘れる。
  • 臨床応用: 橈骨神経麻痺では上腕三頭筋麻痺により肘関節伸展力低下。筋皮神経麻痺では屈筋群麻痺により肘屈曲力低下を生じる。
比較表
肘関節の運動 主動筋 協同筋 拮抗筋
屈曲 上腕筋 上腕二頭筋、腕橈骨筋 上腕三頭筋、肘筋
伸展 上腕三頭筋 肘筋 上腕筋、上腕二頭筋、腕橈骨筋
解説画像
あマ指 第10回(2002) 問題25|肘関節の運動で上腕筋と括抗する筋はどれか。 解説図
あマ指 第10回(2002) 問題25|肘関節の運動で上腕筋と括抗する筋はどれか。
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