学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ J. 上肢の筋 / Q0927

理由で解く 解剖学

Q0927 運動器系

出典:あマ指 第8回(2000) 問題23
問題
肩甲上神経に支配される筋はどれか。
選択肢
1 三角筋
2 棘下筋
3 大円筋
4 肩甲下筋
解答
正解2(棘下筋)
解説
✗ 1. 誤り
三角筋
三角筋は「腋窩神経」に支配される。腋窩神経は腕神経叢の後神経束から起こり、外側腋窩隙(大円筋・小円筋・上腕三頭筋長頭・上腕骨に囲まれた空間)を通って三角筋と小円筋を支配する。
✓ 2. 正しい
棘下筋
棘下筋は「肩甲上神経」に支配される。肩甲上神経は腕神経叢の鎖骨上部から起こり、肩甲切痕を通って棘上窩に入り棘上筋を支配した後、棘下切痕(肩甲棘の外側)を回って棘下窩に至り棘下筋を支配する。つまり肩甲上神経は棘上筋と棘下筋の2筋を支配する。
✗ 3. 誤り
大円筋
大円筋は「肩甲下神経(下肩甲下神経)」に支配される。肩甲下筋とともに腕神経叢後神経束から起こる肩甲下神経の枝で支配される。肩関節の内旋・内転に作用。
✗ 4. 誤り
肩甲下筋
肩甲下筋は「肩甲下神経」に支配される。肩甲下神経は腕神経叢後神経束から起こり、上・下の2枝に分かれて肩甲下筋と大円筋を支配する。肩甲上神経とは名前が似ているが別の神経で混同しない。
ポイント
  • 肩甲上神経は棘上筋・棘下筋の2筋を支配する。三角筋・小円筋は腋窩神経、肩甲下筋・大円筋は肩甲下神経の支配。
  • 覚え方のコツ: 「肩甲上=棘上・棘下(肩甲棘の上下)」、「腋窩神経=三角筋+小円筋(外側腋窩隙を通る)」、「肩甲下=肩甲下筋+大円筋(同じ面から)」とペアで覚える。
  • 関連知識: 肩甲上神経は肩甲切痕の下、上肩甲横靭帯の奥を通る。ここで絞扼されると棘上筋・棘下筋の麻痺と外転・外旋力低下を生じる(肩甲上神経絞扼障害)。
  • よくある間違い: 肩甲上神経と肩甲下神経を混同する/棘下筋を腋窩神経支配と誤る/三角筋を肩甲上神経支配と取り違える。
  • 臨床応用: 腱板断裂(特に棘上筋腱)では肩甲上神経支配筋の機能低下が反映される。肩甲上神経ブロックは五十肩・腱板損傷の疼痛管理に用いられる。
比較表
神経 支配筋 起始
肩甲上神経 棘上筋、棘下筋 腕神経叢(鎖骨上部)
腋窩神経 三角筋、小円筋 腕神経叢後神経束
肩甲下神経 肩甲下筋、大円筋 腕神経叢後神経束
胸背神経 広背筋 腕神経叢後神経束
解説画像
あマ指 第8回(2000) 問題23|肩甲上神経に支配される筋はどれか。 解説図
あマ指 第8回(2000) 問題23|肩甲上神経に支配される筋はどれか。
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