学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ I. 体幹の局所解剖・脈管・神経 / Q0904

理由で解く 解剖学

Q0904 運動器系

出典:鍼灸 第9回(2001) 問題16
問題
腰三角の構成に関与しないのはどれか。
選択肢
1 腸骨稜
2 外腹斜筋
3 広背筋
4 腹横筋
解答
正解4(腹横筋)
解説
✗ 1.
腸骨稜
✗ 正しい。 腸骨稜は腰三角の下辺(底辺)を構成する。腰三角は広背筋の下方、腸骨稜の上方に位置する三角形の領域である。
✗ 2.
外腹斜筋
✗ 正しい。 外腹斜筋の後縁が腰三角の前縁(前方境界)を形成する。側腹筋最表層の筋で、ズボンのポケットに手を入れる方向に筋束が走る。
✗ 3.
広背筋
✗ 正しい。 広背筋の前下縁が腰三角の後縁(後方境界)を形成する。広背筋は胸郭の背側壁に沿って下降し、腋窩の後壁を構成するとともに、下方では腰三角を形成する。
✓ 4. 誤り
腹横筋
腹横筋は側腹筋の最内層にある筋で、腰三角の「底」を構成するが、通常「構成境界」としては含めない。腰三角(プティ三角;Petit三角)は、広背筋前下縁・外腹斜筋後縁・腸骨稜の3辺で囲まれた三角で、底面(深層)に内腹斜筋が露出する。出題意図としては、腰三角の辺を構成する3要素(広背筋・外腹斜筋・腸骨稜)を問うており、腹横筋は側腹筋の最深層で腰三角の辺にも底にも直接関与せず、内腹斜筋よりさらに深く位置する。この部位は側腹筋層が最も薄く、後腹膜へのヘルニア(腰ヘルニア、プティヘルニア)の好発部位となる。
ポイント
  • 腰三角(プティ三角)は広背筋前下縁・外腹斜筋後縁・腸骨稜の3辺で囲まれ、底面に内腹斜筋が露出する。
  • 覚え方のコツ: 「広・外・腸」=広背筋・外腹斜筋・腸骨稜の3要素で腰三角を構成。腹横筋は最深層で辺に入らない。
  • 関連知識: 聴診三角は広背筋上方で、僧帽筋外側縁・広背筋上縁・肩甲骨内側縁に囲まれる。腰三角と聴診三角はいずれも広背筋の縁で形成される臨床重要ランドマーク。
  • よくある間違い: 腹横筋・内腹斜筋を「境界」として選んでしまう(内腹斜筋は底面)/腰三角と聴診三角を混同。
  • 臨床応用: 腰三角は腰部ヘルニア(プティヘルニア)の好発部位で、側腹筋層が薄く後腹膜脂肪や腸管が脱出しやすい。腎周囲の膿瘍が腰三角から皮下に広がる場合もあり、腰痛・腰部腫瘤の鑑別で重要。
比較表
三角の名称 構成境界 特徴
腰三角(プティ三角) 広背筋前下縁・外腹斜筋後縁・腸骨稜 底に内腹斜筋、腰ヘルニア好発
聴診三角 僧帽筋外側縁・広背筋上縁・肩甲骨内側縁 第6肋間近く、肺呼吸音聴取部位
解説画像
鍼灸 第9回(2001) 問題16|腰三角の構成に関与しないのはどれか。 解説図
鍼灸 第9回(2001) 問題16|腰三角の構成に関与しないのはどれか。
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