学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ G. 頭蓋骨 / Q0863

理由で解く 解剖学

Q0863 運動器系

出典:あマ指 第28回(2020) 問題17
問題
左右の頭頂骨間の縫合はどれか。
選択肢
1 冠状縫合
2 矢状縫合
3 ラムダ縫合
4 鱗状縫合
解答
正解2(矢状縫合)
解説
✗ 1. 誤り
冠状縫合
冠状縫合は前頭骨と左右の頭頂骨との間にある縫合で、頭蓋冠の前方部を横方向(ヘアバンドをつけたような方向)に走る。左右の頭頂骨の間の縫合ではない。
✓ 2. 正しい
矢状縫合
矢状縫合は頭頂部で左右の頭頂骨の間を前後(矢状方向)に走る縫合で、頭蓋冠の正中線上にある。前端で冠状縫合(T字状の会合点=ブレグマ、ここに大泉門)と、後端でラムダ縫合(Λ字状の会合点=ラムダ、ここに小泉門)と交わる。
✗ 3. 誤り
ラムダ縫合
ラムダ縫合は頭頂骨と後頭骨との間を走る縫合で、後頭部にある。ギリシャ文字のΛ(ラムダ)または人字に似た形をとり、人字縫合とも呼ばれる。頭頂骨どうしの縫合ではない。
✗ 4. 誤り
鱗状縫合
鱗状縫合は側頭部で頭頂骨の外側縁と側頭骨の上部(鱗部)との間にできる半円状で魚のうろこのような縫合である。頭頂骨と側頭骨の境界で、頭頂骨どうしの縫合ではない。
ポイント
  • 矢状縫合は左右の頭頂骨の間を前後に走る正中縫合である。
  • 覚え方のコツ: 縫合の位置を「縫合線の方向」で覚える。冠状=横(ヘアバンド)、矢状=前後(矢の向き)、ラムダ=Λ字(後頭のとんがり)、鱗状=うろこ(側頭)。矢状縫合の前端=大泉門(ブレグマ)、後端=小泉門(ラムダ)。
  • 関連知識: 矢状縫合の上には上矢状洞(硬膜静脈洞)が走り、さらに正中線上をクモ膜顆粒が並んで髄液を吸収する。頭頂骨は四角形の扁平骨で前・後・内・外の4縁で冠状・ラムダ・矢状・鱗状の4縫合と接する。
  • よくある間違い: 冠状縫合と矢状縫合の位置を逆に覚える/ラムダ縫合を「側面」と誤認する/矢状縫合を頭頂骨と前頭骨の縫合と勘違いする。
  • 臨床応用: 乳児期に矢状縫合が早期癒合すると頭蓋が前後に長く左右に狭い舟状頭蓋(狭頭症の一型)となる。縫合の早期閉鎖は脳の発育を妨げるため、頭蓋形成術の適応となる。
比較表
縫合 位置 結合する骨
冠状縫合 頭蓋冠前方、横方向 前頭骨 − 頭頂骨(左右)
矢状縫合 頭頂正中、前後方向 左頭頂骨 − 右頭頂骨
ラムダ縫合(人字縫合) 後頭部、Λ字 頭頂骨(左右) − 後頭骨
鱗状縫合 側頭部、半円状 頭頂骨 − 側頭骨鱗部
解説画像
あマ指 第28回(2020) 問題17|左右の頭頂骨間の縫合はどれか。 解説図
あマ指 第28回(2020) 問題17|左右の頭頂骨間の縫合はどれか。
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