学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ G. 頭蓋骨 / Q0861

理由で解く 解剖学

Q0861 運動器系

出典:鍼灸 第21回(2013) 問題17
問題
頭蓋で下顎骨が関節をなすのはどれか。
選択肢
1 口蓋骨
2 上顎骨
3 側頭骨
4 蝶形骨
解答
正解3(側頭骨)
解説
✗ 1. 誤り
口蓋骨
口蓋骨は上顎骨の直後で骨口蓋の後ろ1/3と鼻腔側壁の後方部をつくるL字型の小さな顔面骨で、蝶形骨の翼状突起と連結する。下顎骨とは位置的に離れており、関節はつくらない。
✗ 2. 誤り
上顎骨
上顎骨は顔面中央部を広く占め、歯槽突起上の上の歯列が下顎骨の下の歯列と咬み合う関係にあるが、咬合は歯どうしの接触であって関節ではない。下顎骨が関節(顎関節)をなす相手は側頭骨である。
✓ 3. 正しい
側頭骨
下顎骨の関節突起先端(下顎頭)は側頭骨鱗部の頬骨突起基部下面にある下顎窩にはまり込み、顎関節を形成する。関節内には線維軟骨の関節円板があり関節腔を上下に分ける。関節包は緩く、外側靱帯などで補強される。頭蓋骨の中で可動性のある関節は顎関節だけであり、他のすべての頭蓋骨間連結は不動の縫合または軟骨結合である。
✗ 4. 誤り
蝶形骨
蝶形骨は頭蓋腔の中央にあって大翼が中頭蓋窩をつくり、翼状突起は軟口蓋や翼突筋の起始部となるが、下顎骨と直接の関節はもたない。外側翼突筋が下顎頭および関節円板に停止することで、下顎運動に筋を介して関与する。
ポイント
  • 下顎骨の下顎頭は側頭骨の下顎窩と顎関節を形成し、頭蓋で唯一の可動関節である。
  • 覚え方のコツ: 「下顎頭×下顎窩」のペアで、窩のほうは側頭骨にあると反射で出せるように。他の頭蓋骨間はすべて縫合/軟骨結合と覚える。
  • 関連知識: 顎関節は両側が共同して働く連結関節で、関節円板が上関節腔と下関節腔を分ける。開口のきっかけは外側翼突筋による下顎頭の前方滑走で、このとき関節円板も前方に引き出される。
  • よくある間違い: 上顎骨と下顎骨が関節をつくると誤解する/蝶形骨の翼状突起を顎関節の相手と誤認する。
  • 臨床応用: 顎関節症は顎関節に痛み・雑音・開口障害を生じる疾患群で、関節円板の前方転位を基本病態とする。鍼灸臨床では下関・頬車・翳風など顎関節周囲のツボが使用される。
解説画像
鍼灸 第21回(2013) 問題17|頭蓋で下顎骨が関節をなすのはどれか。 解説図
鍼灸 第21回(2013) 問題17|頭蓋で下顎骨が関節をなすのはどれか。
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