学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ G. 頭蓋骨 / Q0849

理由で解く 解剖学

Q0849 運動器系

出典:あマ指 第5回(1997) 問題18
問題
大泉門を囲む骨について正しい組合せはどれか。
選択肢
1 前頭骨と側頭骨
2 前頭骨と頭頂骨
3 頭頂骨と側頭骨
4 頭頂骨と後頭骨
解答
正解2(前頭骨と頭頂骨)
解説
✗ 1. 誤り
前頭骨と側頭骨
前頭骨と側頭骨の間にできる結合組織膜は前側頭泉門(蝶形泉門)と呼ばれる。蝶形骨・前頭骨・頭頂骨・側頭骨の4骨会合部にあり、生後3ヶ月頃までに閉鎖するため、「大泉門」とは異なる。
✓ 2. 正しい
前頭骨と頭頂骨
大泉門(前泉門)は前頭骨と左右の頭頂骨が会合する部位にできる最も大きな泉門で、冠状縫合と矢状縫合の交点にあたる。ひし形(菱形)を呈し皮膚の上から容易に触知でき、生後約1歳半〜2歳で閉鎖するのが一般的である。新生児期には頭蓋内圧が上昇すると膨隆し、脱水では陥凹するため、小児科診療の重要な指標となる。前頭骨は新生児期には左右に分かれており、正中の前頭縫合が前方境界を形成するが、この縫合は通常6歳頃までに消失して単一骨となる。
✗ 3. 誤り
頭頂骨と側頭骨
頭頂骨と側頭骨の間にある泉門は後側頭泉門(乳様泉門)で、頭頂骨・側頭骨・後頭骨の3骨会合部に位置する。生後1年〜1歳半で閉鎖し、大泉門とは異なる部位の泉門である。
✗ 4. 誤り
頭頂骨と後頭骨
頭頂骨と後頭骨の間にできるのは小泉門(後泉門)で、矢状縫合とラムダ縫合の交点にある三角形の泉門である。生後約6〜8ヶ月で閉鎖し、大泉門(前泉門)とは位置・形状・閉鎖時期がすべて異なる。
ポイント
  • 大泉門(前泉門)は前頭骨+左右頭頂骨で囲まれる菱形の部位で、冠状縫合と矢状縫合の交点にある。
  • 覚え方のコツ: 「前=前頭骨が主役=大泉門・菱形・1.5〜2歳」「後=後頭骨が主役=小泉門・三角・6〜8か月」と対で記憶する。
  • 関連知識: 4つの泉門は大・小・前側頭(蝶形)・後側頭(乳様)。大泉門以外は1歳前後までに閉鎖する。
  • よくある間違い: 大泉門が「前頭骨と後頭骨」の間にあると誤る。大泉門は前方、小泉門が後方であることを押さえる。
  • 臨床応用: 大泉門が膨隆→頭蓋内圧亢進(髄膜炎、水頭症)、陥凹→脱水の指標となる。閉鎖の遅延は骨形成不全やくる病を示唆する。
比較表
泉門 位置(縫合の交点) 囲む骨 閉鎖時期
大泉門(前泉門) 冠状+矢状縫合 前頭骨・左右頭頂骨 1.5〜2歳
小泉門(後泉門) 矢状+ラムダ縫合 左右頭頂骨・後頭骨 約6〜8か月
前側頭泉門(蝶形) 前頭骨・頭頂骨・側頭骨・蝶形骨会合部 前頭・頭頂・側頭・蝶形 生後3か月頃
後側頭泉門(乳様) 頭頂・側頭・後頭骨会合部 頭頂・側頭・後頭 1〜1.5歳
解説画像
あマ指 第5回(1997) 問題18|大泉門を囲む骨について正しい組合せはどれか。 解説図
あマ指 第5回(1997) 問題18|大泉門を囲む骨について正しい組合せはどれか。
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