学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ F. 下肢の骨格 / Q0822

理由で解く 解剖学

Q0822 運動器系

出典:あマ指 第4回(1996) 問題18
問題
大腿骨と関節をつくらない骨はどれか。
選択肢
1 腸骨
2 膝蓋骨
3 腓骨
4 脛骨
解答
正解3(腓骨)
解説
✗ 1. 誤り
腸骨
腸骨は大腿骨と関節をつくる。大腿骨頭は寛骨外側面の寛骨臼に深くはまり込み、臼状関節である股関節を形成する。寛骨臼は腸骨・坐骨・恥骨の3骨の癒合部であり、うち上方2/5を腸骨が占める。よって腸骨は寛骨臼を介して大腿骨と直接関節する。
✗ 2. 誤り
膝蓋骨
膝蓋骨は大腿骨と関節をつくる。膝蓋骨は大腿四頭筋腱内に発達した人体最大の種子骨で、後面には大腿骨下端前面の膝蓋面と合う関節面を持つ。大腿骨と膝蓋骨との関節は膝関節の一部(膝蓋大腿関節)を構成し、膝の屈伸に伴い膝蓋骨は滑走する。
✓ 3. 正しい
腓骨
腓骨は大腿骨と関節をつくらない。膝関節は大腿骨下端の内側顆・外側顆と脛骨上面(および膝蓋骨)で構成され、腓骨は膝関節に関与しない。腓骨の上端(腓骨頭)は脛骨外側顆の下端と脛腓関節をつくるが、大腿骨とは直接結合しない。腓骨は体重支持の役割もほとんど持たず、下腿で外側の補助骨として位置する。この点は膝関節の構成骨を問う頻出項目である。
✗ 4. 誤り
脛骨
脛骨は大腿骨と関節をつくる。脛骨上面は平坦で、顆間隆起を挟んで内側・外側の関節面をつくり、それぞれ大腿骨の内側顆・外側顆と合って膝関節を形成する。脛骨は大腿骨とともに体重を支える主柱であり、その間には内・外側半月板が介在する。
ポイント
  • 膝関節は大腿骨・脛骨・膝蓋骨の3骨で構成され、腓骨は関与しない。大腿骨は上端で寛骨と股関節、下端で脛骨と膝関節および膝蓋骨と膝蓋大腿関節をつくる。
  • 覚え方のコツ: 「膝は大腿・脛・膝蓋の3骨、腓骨はノータッチ」で覚える。腓骨は下腿外側で脛骨の横に寄り添うだけで、膝にも体重にも関わらないとイメージ。
  • 関連知識: 腓骨は脛骨と上端で脛腓関節、下端で脛腓靱帯結合をつくり、距骨とは外果で距腿関節(足関節)をなす。大腿骨頸体角は通常120〜130°で、女性は男性より頸の傾きが大きい。
  • よくある間違い: 腓骨が膝関節に参加すると誤答する/膝蓋骨を膝関節の構成骨に含め忘れる/腓骨頭と大腿骨外側上顆をつなぐ外側側副靱帯を関節連結と誤解する。
  • 臨床応用: 腓骨骨折は体重支持に直接影響しにくいが、腓骨頭付近での骨折や外傷は総腓骨神経を損傷して下垂足を招く。高齢者の大腿骨頸部骨折は骨頭壊死のリスクが高く、人工骨頭置換術の適応となる。
解説画像
あマ指 第4回(1996) 問題18|大腿骨と関節をつくらない骨はどれか。 解説図
あマ指 第4回(1996) 問題18|大腿骨と関節をつくらない骨はどれか。
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