学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ E. 上肢の骨格 / Q0814

理由で解く 解剖学

Q0814 運動器系

出典:あマ指 第23回(2015) 問題17
問題
手根骨で屈筋支帯が付着するのはどれか。
選択肢
1 月状骨
2 舟状骨
3 小菱形骨
4 有頭骨
解答
正解2(舟状骨)
解説
✗ 1. 誤り
月状骨
月状骨は手根骨近位列の中央(橈側手根隆起と尺側手根隆起の間のくぼみ)に位置し、屈筋支帯は付着しない。手根管の床(中央のくぼみ)を形成する骨の一つである。
✓ 2. 正しい
舟状骨
屈筋支帯(横手根靭帯)は手根管の天井(掌側)を覆う強靭な靭帯で、橈側では「舟状骨結節と大菱形骨」、尺側では「豆状骨と有鉤骨鉤」という4つの骨に付着する。つまり手根骨の橈側手根隆起(舟状骨・大菱形骨)と尺側手根隆起(豆状骨・有鉤骨)をアーチ状に橋渡しして手根管を形成し、その中を指の屈筋腱(浅指・深指屈筋腱、長母指屈筋腱)と正中神経が通過する。選択肢の中で屈筋支帯付着部に該当するのは舟状骨である。
✗ 3. 誤り
小菱形骨
小菱形骨は大菱形骨と有頭骨の間に位置する遠位列の小骨で、第2中手骨と関節する。屈筋支帯は橈側では「大菱形骨」に付着するのであって、小菱形骨には付かない。
✗ 4. 誤り
有頭骨
有頭骨は手根骨の中で最大で、遠位列中央に位置し第3中手骨と関節する。手根管の底を構成するが屈筋支帯の付着骨には含まれない。
ポイント
  • 屈筋支帯は手根管の天井で、橈側は舟状骨・大菱形骨、尺側は豆状骨・有鉤骨に付着する。
  • 覚え方のコツ: 「舟・大菱/豆・有鉤」。橈側2骨と尺側2骨をペアで暗記。隆起の両端に靱帯が橋渡し。
  • 関連知識: 手根管を通るのは正中神経・浅指屈筋腱4本・深指屈筋腱4本・長母指屈筋腱1本の合計1神経9腱。尺骨神経・尺骨動脈は屈筋支帯の「上(ギヨン管)」を通る。
  • よくある間違い: 月状骨・有頭骨を屈筋支帯付着部と誤る。これらは手根管の床を構成するが屈筋支帯は付着しない。
  • 臨床応用: 手根管症候群では正中神経が圧迫され、母指~環指橈側のしびれ・夜間痛・母指球筋萎縮(猿手)を起こす。Tinel徴候・Phalen徴候が診断に有用。
比較表
屈筋支帯の付着部 手根骨 手根管との関係
橈側付着 舟状骨結節・大菱形骨 橈側手根隆起
尺側付着 豆状骨・有鉤骨鉤 尺側手根隆起
手根管の床 月状骨・有頭骨など アーチ底
手根管通過物 正中神経+9腱 天井が屈筋支帯
解説画像
あマ指 第23回(2015) 問題17|手根骨で屈筋支帯が付着するのはどれか。 解説図
あマ指 第23回(2015) 問題17|手根骨で屈筋支帯が付着するのはどれか。
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