学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ A. 骨格系総論 / Q0762

理由で解く 解剖学

Q0762 運動器系

出典:鍼灸 第14回(2006) 問題15
問題
球関節はどれか。
選択肢
1 腕橈関節
2 指節間関節
3 膝関節
4 橈骨手根関節
解答
正解1(腕橈関節)
解説
✓ 1. 正しい
腕橈関節
腕橈関節は上腕骨小頭(球状)と橈骨頭の上面(浅い窩)が作る関節で、肘関節を構成する3関節のうちの1つである。関節頭が半球状で多軸性運動(屈曲・伸展に加え、上橈尺関節と協調して回内・回外)を許容するため「球関節」に分類される。ただし橈骨頭の凹みが浅く、運動は肘関節全体の構造で実質的に屈伸と回内外に制限される。他に肘関節を構成するのは蝶番関節の腕尺関節と車軸関節の上橈尺関節で、3つの関節面が1つの関節包に包まれている点が重要である。
✗ 2. 誤り
指節間関節
指節間関節(PIP・DIP)は、指骨同士が円柱状の関節頭と凹みで連結する典型的な蝶番関節で、屈伸のみの1軸性運動を行う。多軸性運動は不可能で球関節ではない。母指IP関節・第2〜5指のPIP・DIPすべて同じ分類である。
✗ 3. 誤り
膝関節
膝関節(大腿脛骨関節)は、関節頭は球形ではなく、関節窩も浅く靭帯により運動が制限される「顆状関節」に分類される。主運動は屈伸の1軸性であるが、屈曲時のみわずかな回旋が可能となる。関節半月・膝蓋骨(種子骨)・前後十字靭帯など補助装置が豊富である。
✗ 4. 誤り
橈骨手根関節
橈骨手根関節は橈骨下端と、手根骨(舟状骨・月状骨・三角骨)が作る楕円形の関節頭で構成される「楕円関節」である。直交する長軸・短軸を運動軸とする2軸性関節で、掌屈・背屈と橈屈・尺屈は可能だが回旋運動はできない。球関節ではない。
ポイント
  • 球関節は関節頭が球状、関節窩が対応する凹面で3軸性の多軸運動を行う。肩関節・腕橈関節が代表。
  • 覚え方のコツ: 「球=ボール=多軸」。肩(肩甲上腕関節)と腕橈が球、股は深い球=臼状と区別する。
  • 関連知識: 肘関節を構成する3関節=腕尺(蝶番)+腕橈(球)+上橈尺(車軸)。1つの関節包に3種が混在する。
  • よくある間違い: 膝関節を球関節と誤解する/腕橈関節を蝶番関節と誤る/股関節を単なる球関節と混同する(正しくは臼状関節)。
  • 臨床応用: 肩関節(球関節)は可動性が最大だが脱臼頻度も高い。腕橈関節は小児の肘内障(亜脱臼)で臨床的に重要。
比較表
関節名 分類 運動軸
腕橈関節 球関節 多軸(実質は屈伸+回内外)
指節間関節 蝶番関節 1軸
膝関節 顆状関節 1軸+わずかな回旋
橈骨手根関節 楕円関節 2軸
肩関節 球関節 3軸
股関節 臼状関節(深い球) 3軸
解説画像
鍼灸 第14回(2006) 問題15|球関節はどれか。 解説図
鍼灸 第14回(2006) 問題15|球関節はどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 解剖学
App Store入手