学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ A. 骨格系総論 / Q0754

理由で解く 解剖学

Q0754 運動器系

出典:鍼灸 第8回(2000) 問題16
問題
長骨の構造について正しい記述はどれか。
選択肢
1 海綿質は骨幹部にみられる。
2 フォルクマン管は骨の長軸に平行に走行する。
3 ハバース管には血管が走行する。
4 骨小腔は骨髄で満たされる。
解答
正解3(ハバース管には血管が走行する。)
解説
✗ 1. 誤り
海綿質は骨幹部にみられる。
長骨では骨幹部は厚い緻密質で囲まれ、内部は骨髄を入れる髄腔となる。海綿質(骨梁の網目状構造)は骨端に多く、骨幹部の皮質はほぼ緻密質で占められる。
✗ 2. 誤り
フォルクマン管は骨の長軸に平行に走行する。
ハバース管が長軸方向に走るのに対し、フォルクマン管はハバース管どうしを横に連絡する管で、骨表面や骨膜から骨内部に向かって長軸に対しほぼ直交する方向に走る。
✓ 3. 正しい
ハバース管には血管が走行する。
ハバース管は緻密質の中を骨の長軸方向に走る細い管で、中心に血管(と神経)が通る。ハバース管を中心に骨層板が同心円状に取り囲んでハバース層板(オステオン)を形成し、これが緻密質の基本単位となる。フォルクマン管でハバース管どうしが連絡し、骨膜からの血管供給を受ける。
✗ 4. 誤り
骨小腔は骨髄で満たされる。
骨小腔は骨層板に沿って並ぶ小さな空間で、骨細胞の細胞体が入る。骨細胞は多数の突起を伸ばして骨細管内で互いに交通する。骨髄は髄腔や海綿質の骨梁の間隙を満たす組織であり、骨小腔とは別。
ポイント
  • ハバース管は緻密質を長軸方向に走る中心管で血管・神経を通す。フォルクマン管は直交方向に走って連絡する。
  • 覚え方のコツ: 「ハバースは縦、フォルクマンは横」で方向を対で覚える。
  • 関連知識: 緻密質はハバース層板(オステオン)の集合。骨細胞は骨小腔に入り、骨細管を介して突起で相互連絡する。
  • よくある間違い: 骨小腔と髄腔を混同する。骨小腔は単一の骨細胞が入る極小の空間。
  • 臨床応用: 骨粗鬆症では海綿質の骨梁が疎になり、大腿骨頸部・椎体・橈骨遠位端など海綿質の多い部位が骨折しやすい。
比較表
構造 場所・特徴 内容物
緻密質 骨表面の硬い層 ハバース層板が密に配列
海綿質 骨端や椎体の内部 骨梁の網目、間隙に骨髄
髄腔 長骨の骨幹の内腔 骨髄(赤色・黄色)
ハバース管 長軸方向の中心管 血管・神経
フォルクマン管 横方向の連絡管 血管、骨表面に開く栄養孔
骨小腔 骨層板の間 骨細胞の細胞体
解説画像
鍼灸 第8回(2000) 問題16|長骨の構造について正しい記述はどれか。 解説図
鍼灸 第8回(2000) 問題16|長骨の構造について正しい記述はどれか。
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