
この図の解説
図は脳幹を側方から見て、内部に埋もれる脳神経核を色分けで示したものである。まず左端の帯に注目する。上から中脳・橋・延髄・脊髄と区分され、脳幹が延髄・橋・中脳の3部からなることが読み取れる。次に凡例の4色を確認する。青は感覚、緑は特殊体性感覚で、いずれも情報を中枢へ運ぶ求心性の核である。赤は運動、黄は副交感で、命令を末梢へ送る遠心性の核を表す。核の位置には規則性がある。中脳の高さには動眼神経核(III)と滑車神経核(IV)、橋には外転神経核(VI)・顔面神経核(VII)・三叉神経の諸核・内耳神経の核、延髄には舌咽・迷走・舌下神経の核が並び、脳神経がおおむね頭側から尾側へI〜XIIと配列することと対応する。とくに黄色で示された副交感性の核(動眼神経副核・上唾液核・下唾液核・迷走神経背側核)は、副交感線維を含む脳神経がIII・VII・IX・Xであることと一致する。図全体は「どの高さに、どんな機能柱の核があるか」を一望する地図として使う。
学習の要点
- 脳幹は延髄・橋・中脳の3部からなり、菱形窩の底をなす厚い灰白質に多数の脳神経核が並ぶ。核は頭側から尾側へ、おおむね脳神経の番号順(III〜XII)に配列する。
- 覚え方のコツ: 色は「求心性=寒色(青・緑)/遠心性=暖色(赤・黄)」。黄=副交感を出す核は動眼神経副核・上唾液核・下唾液核・迷走神経背側核の4つ、頭文字で「動・上・下・迷」とまとめる。
- 関連知識: 味覚(顔面神経・舌咽神経が運ぶ)は延髄の孤束核に終わる。嚥下・発声にあたる運動核が疑核で、舌咽神経・迷走神経が線維を出す。
- よくある間違い: 外転神経核・滑車神経核・舌下神経核は運動性(赤)であって副交感ではない。純運動性の脳神経IV・VI・XI・XIIには副交感の黄色い核が付かない。
- 臨床応用: 脳幹は生命維持の中枢を含み、延髄まで不可逆的に機能を失うと自発呼吸が止まる。脳幹の限局した障害では、傷ついた高さの脳神経核の症状(複視・顔面麻痺・嚥下障害など)が手がかりになる。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
脳幹は、延髄、橋、および( )の3部からなる。
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答え: 中脳
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。