学習トップ理由で解く 解剖学第9章 ▸ B. 平衡聴覚器 / Q0726

理由で解く 解剖学

Q0726 感覚器系

出典:あマ指 第11回(2003) 問題38
問題
中耳について誤っている記述はどれか。
選択肢
1 耳小骨がある。
2 咽頭とつながっている。
3 蝸牛がある。
4 外耳とは鼓膜で隔てられている。
解答
正解3(蝸牛がある。)
解説
✗ 1.
耳小骨がある。
✗ 正しい。 中耳の鼓室にはツチ骨・キヌタ骨・アブミ骨の3個の耳小骨がある。鼓膜の振動を機械的に増幅して内耳の前庭窓に伝える。これは事実として正しい。
✗ 2.
咽頭とつながっている。
✗ 正しい。 中耳の鼓室は耳管を介して咽頭鼻部の耳管咽頭口に開口し、咽頭と直接つながる。気圧調整・嚥下時の開放など機能的にも重要で、正しい記述である。
✓ 3. 誤り
蝸牛がある。
蝸牛は内耳の骨迷路の一部であって、中耳には存在しない。中耳は鼓室・耳管・耳小骨3個から構成される空気腔であるのに対し、蝸牛は側頭骨錐体内の骨迷路に位置し、内部にコルチ器(ラセン器)をもち聴覚を司る液体充填構造である。中耳と内耳は前庭窓・蝸牛窓の膜で隔てられ、中耳のアブミ骨底からの振動が前庭窓を介して蝸牛内の外リンパに伝達される関係にあるが、蝸牛そのものは中耳の構成要素ではない。本選択肢は「中耳に蝸牛がある」と誤って述べているため、設問の「誤っているもの」として選ばれる正解。
✗ 4.
外耳とは鼓膜で隔てられている。
✗ 正しい。 鼓膜は外耳道と鼓室を境する楕円形の薄い線維膜で、外耳と中耳の境界をなす。これは事実として正しく、鼓膜が振動の起点となって耳小骨連鎖へ機械エネルギーを伝える。
ポイント
  • 中耳=鼓室+耳管+耳小骨3個(空気腔)。蝸牛・前庭・半規管はすべて内耳に属し、中耳には含まれない。
  • 覚え方のコツ: 「外=介・道・膜」「中=室・管・小骨」「内=庭・規・蝸(前庭・半規管・蝸牛)」と3区分×3要素で押さえる。
  • 関連知識: 中耳と内耳の境界=前庭窓(卵円窓)と蝸牛窓(正円窓)。アブミ骨底は前庭窓にはまり、振動を内耳の外リンパに伝える。
  • よくある間違い: 「中耳に蝸牛がある」と書かれると、中耳と内耳の境界が曖昧で誤りに気づかないことがある。蝸牛は液体(リンパ)を含む点で空気腔である中耳と決定的に違う。
  • 臨床応用: 伝音性難聴(中耳病変)は鼓膜・耳小骨の障害で、感音性難聴(内耳病変)は蝸牛・蝸牛神経の障害。リンネ試験・ウェーバー試験で両者を鑑別する。
比較表
区分 含まれる構造 含まれない構造
外耳 耳介・外耳道・鼓膜
中耳 鼓室・耳管・耳小骨3個 蝸牛・前庭・半規管
内耳 前庭・半規管・蝸牛 鼓膜・耳小骨
解説画像
あマ指 第11回(2003) 問題38|中耳について誤っている記述はどれか。 解説図
あマ指 第11回(2003) 問題38|中耳について誤っている記述はどれか。
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