学習トップ理由で解く 解剖学第9章 ▸ A. 視覚器 / Q0715

理由で解く 解剖学

Q0715 感覚器系

出典:あマ指 第15回(2007) 問題33
問題
杆状体細胞があるのはどれか。
選択肢
1 嗅粘膜
2 網膜
3 味蕾
4 半規管
解答
正解2(網膜)
解説
✗ 1. 誤り
嗅粘膜
嗅粘膜にある感覚細胞は「嗅細胞」(双極神経細胞)であって、杆状体細胞ではない。嗅細胞の先端の嗅毛が粘液層に伸び、におい分子を感受する。
✓ 2. 正しい
網膜
網膜の視細胞層には杆状体細胞(杆体)と錐状体細胞(錐体)の2種類が存在する。杆状体細胞は約1億2千万個と多数で、ロドプシンという視物質をもち、光感度がきわめて高く弱い光下での暗所視・周辺視・運動視を担う。色覚はもたず明暗を区別する。網膜の周辺部に多く分布し、中心窩には存在しない。錐状体細胞は約600万個で中心窩に集中し、3種類の視物質(赤・緑・青)により色覚と明所視・中心視・形態視を司る。「杆体=周辺・暗・白黒/錐体=中心・明・カラー」と対比して覚えるのが基本。
✗ 3. 誤り
味蕾
味蕾には味細胞と支持細胞の2種類の円柱形細胞があり、味細胞が味を感受する。杆状体細胞は視覚専用の細胞であり、味蕾には存在しない。
✗ 4. 誤り
半規管
半規管にあるのは膨大部稜の有毛細胞で、回転加速度を感受する平衡覚受容器。視覚専用の杆状体細胞は存在しない。
ポイント
  • 杆状体細胞(杆体)は網膜の視細胞層にある光受容細胞で、ロドプシンをもち暗所視・周辺視・明暗視を担う。錐状体細胞(錐体)は色覚・明所視を担う。
  • 覚え方のコツ: 「杆体=棒・暗・周辺・白黒(ロドプシン)」「錐体=円錐・明・中心・色(3種)」と形と機能をペアで対比して暗記。
  • 関連知識: 他の感覚器の特殊感覚細胞:嗅覚=嗅細胞(双極神経細胞)、味覚=味細胞、聴覚=有毛細胞(コルチ器)、平衡覚=有毛細胞(平衡斑・膨大部稜)。
  • よくある間違い: 「杆状体細胞」と「有毛細胞」を混同しがちだが、前者は視細胞(光受容)で網膜だけにある。コルチ器の細胞は「有毛細胞」と呼び杆状体細胞ではない。
  • 臨床応用: 網膜色素変性症は杆体(周辺)から障害が始まり夜盲・視野狭窄を生じる。ビタミンA欠乏症はロドプシン合成低下による夜盲症(鳥目)の典型例。
比較表
感覚 受容細胞 部位
視覚 杆状体細胞・錐状体細胞 網膜
嗅覚 嗅細胞(双極神経細胞) 嗅上皮
味覚 味細胞 味蕾(舌乳頭・喉頭蓋・咽頭壁)
聴覚 有毛細胞 コルチ器(蝸牛管)
平衡覚 有毛細胞 平衡斑・膨大部稜
解説画像
あマ指 第15回(2007) 問題33|杆状体細胞があるのはどれか。 解説図
あマ指 第15回(2007) 問題33|杆状体細胞があるのはどれか。
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