学習トップ理由で解く 解剖学第9章 ▸ A. 視覚器 / Q0709

理由で解く 解剖学

Q0709 感覚器系

出典:鍼灸 第26回(2018) 問題26
問題
眼球について正しいのはどれか。
選択肢
1 瞳孔括約筋の収縮で散瞳する。
2 毛様体小体は硝子体に付着する。
3 杆体細胞は黄斑に集中する。
4 眼房水は水晶体を栄養する。
解答
正解4(眼房水は水晶体を栄養する。)
解説
✗ 1. 誤り
瞳孔括約筋の収縮で散瞳する。
瞳孔括約筋の収縮は瞳孔を狭める「縮瞳」を引き起こす。散瞳は瞳孔散大筋(交感神経支配)の収縮で生じるため、記述は機能が逆転しており誤り。
✗ 2. 誤り
毛様体小体は硝子体に付着する。
毛様体小帯(チン小帯)は毛様体から水晶体赤道部に向かって伸び、水晶体を懸垂する細線維である。硝子体に付着するわけではなく、水晶体の懸垂靭帯として働くため誤り。
✗ 3. 誤り
杆体細胞は黄斑に集中する。
杆体細胞は網膜周辺部に多く、暗所視・明暗識別を担う。黄斑(とくに中心窩)に集中するのは錐体細胞で色覚・高分解能視を担うため、記述が逆で誤り。
✓ 4. 正しい
眼房水は水晶体を栄養する。
角膜と水晶体は血管を持たない無血管組織のため、必要な酸素・栄養は周囲の眼房水から供給される。すなわち眼房水は毛様体で分泌され、前眼房・後眼房を循環しながら水晶体と角膜を栄養し、シュレム管から眼静脈へ排出される。眼圧維持に加えてこの「栄養供給」も眼房水の重要な機能で、正しい記述である。
ポイント
  • 眼房水は眼圧維持だけでなく、無血管の角膜・水晶体を栄養する役割をもつ。
  • 覚え方のコツ: 「無血管=角膜・水晶体」「栄養は眼房水」とセットで記憶。
  • 関連知識: 瞳孔括約筋=収縮で縮瞳、瞳孔散大筋=収縮で散瞳、錐体=中心窩、杆体=周辺、と機能対で押さえる。
  • よくある間違い: 錐体と杆体、括約筋と散大筋、チン小帯の付着先、と逆にしやすい組がまとめて並ぶ設問なので要整理。
  • 臨床応用: 角膜移植(PKP)後の拒絶や上皮創傷治癒には眼房水の栄養環境が重要。白内障手術でも術後の前房状態が創傷治癒に影響する。
比較表
機能 関連構造
縮瞳 瞳孔括約筋(副交感・動眼神経)
散瞳 瞳孔散大筋(交感神経)
水晶体懸垂 毛様体小帯(チン小帯)
色覚・中心視力 錐体細胞(中心窩)
明暗識別・周辺視 杆体細胞(網膜周辺)
角膜・水晶体の栄養 眼房水
解説画像
鍼灸 第26回(2018) 問題26|眼球について正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第26回(2018) 問題26|眼球について正しいのはどれか。
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