学習トップ理由で解く 解剖学第9章 ▸ A. 視覚器 / Q0703

理由で解く 解剖学

Q0703 感覚器系

出典:鍼灸 第14回(2006) 問題31
問題
視覚器について誤っている記述はどれか。
選択肢
1 網膜中心動脈は視神経の中を通る。
2 視細胞の外節は網膜色素上皮に接する。
3 涙腺の導管は上結膜円蓋に開口する。
4 後眼房は水晶体の後方にある。
解答
正解4(後眼房は水晶体の後方にある。)
解説
✗ 1.
網膜中心動脈は視神経の中を通る。
✗ 正しい。 網膜中心動脈は視神経鞘に入り視神経の中心部を通って視神経円板から眼球内に入り、網膜内面を分枝して栄養する。教科書記載通り正しい記述である。
✗ 2.
視細胞の外節は網膜色素上皮に接する。
✗ 正しい。 視細胞の外節は網膜の最深層に位置し、脈絡膜側の色素上皮層と接する。色素上皮は外節の更新(膜円盤の貪食)と視色素再生に関わり、両者は機能的にも構造的にも密接に接触する。正しい記述である。
✗ 3.
涙腺の導管は上結膜円蓋に開口する。
✗ 正しい。 涙腺は眼球の上外側にある漿液腺で、多数の導管が上結膜円蓋の外側部に開口し涙を眼表面に送る。解剖学的に正しい記述である。
✓ 4. 誤り
後眼房は水晶体の後方にある。
前眼房は角膜と虹彩の間の空間、後眼房は虹彩と水晶体(+毛様体小帯)の間の空間を指す。したがって後眼房は水晶体の「前方」(厳密には前面〜赤道部前方)にあり、「後方」は誤り。水晶体の後方は硝子体で満たされる。「誤っている記述」はこの選択肢である。
ポイント
  • 前眼房は角膜〜虹彩の間、後眼房は虹彩〜水晶体の間の空間で、どちらも水晶体より前方に位置する。
  • 覚え方のコツ: 「前眼房→瞳孔→後眼房」という表現は誤解を招くが、房水の流れは「後→瞳孔→前→シュレム管」。
  • 関連知識: 水晶体の後方は硝子体。眼内空間は前から順に「前眼房/後眼房/硝子体腔」と三段で整理する。
  • よくある間違い: 「後」という字から後眼房を水晶体の後方と考えがち。虹彩との位置関係で「後眼房=虹彩の後ろ、水晶体の前」と再確認する。
  • 臨床応用: 前眼房の深さは緑内障分類の指標。隅角閉塞の危険が高い浅前眼房では散瞳薬により急性緑内障発作を起こすことがある。
比較表
空間 位置 満たすもの
前眼房 角膜と虹彩の間 眼房水
後眼房 虹彩と水晶体(+毛様体小帯)の間 眼房水
硝子体腔 水晶体より後方 硝子体
解説画像
鍼灸 第14回(2006) 問題31|視覚器について誤っている記述はどれか。 解説図
鍼灸 第14回(2006) 問題31|視覚器について誤っている記述はどれか。
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