学習トップ理由で解く 解剖学第8章 ▸ J. 脊髄神経 / Q0674

理由で解く 解剖学

Q0674 神経系

出典:鍼灸 第32回(2024) 問題22
問題
腕神経叢の後神経束から分枝するのはどれか。
選択肢
1 肩甲上神経
2 肩甲背神経
3 胸背神経
4 長胸神経
解答
正解3(胸背神経)
解説
✗ 1. 誤り
肩甲上神経
肩甲上神経(C5〜C6)は腕神経叢の「上神経幹」から直接分かれ、肩甲切痕から肩甲骨背側に至り棘上筋・棘下筋を支配する。神経束(外・内・後)ではなく上神経幹由来である点が特徴。
✗ 2. 誤り
肩甲背神経
肩甲背神経(C5)は腕神経叢の神経根から直接出る運動枝で、菱形筋と肩甲挙筋を支配する。後神経束ではなく「根」由来。名前に「背」が付くが解剖学的には独立枝。
✓ 3. 正しい
胸背神経
胸背神経(C6〜C8)は腕神経叢後神経束から分岐し、肩甲下動脈の分枝である胸背動脈とともに下行して広背筋を支配する。後神経束の5枝(上肩甲下・胸背・下肩甲下・腋窩・橈骨)の1つ。
✗ 4. 誤り
長胸神経
長胸神経(C5〜C7)はC5〜C7前枝(=根)から直接起始し、腋窩の外側壁で前鋸筋の外側面を下行してこの筋を支配する。後神経束ではなく「根」由来。乳癌腋窩郭清術で損傷されやすく翼状肩甲を呈する。
ポイント
  • 胸背神経は後神経束→広背筋支配、同名の「背」「胸」が紛らわしいが明確に区別する。
  • 覚え方のコツ: 腕神経叢の「根」から出る3大直接枝「肩甲背・長胸・肩甲上」と、神経束由来の枝を対比させて暗記。
  • 関連知識: 上神経幹からは肩甲上神経・鎖骨下筋神経が出る。神経束以前の段階から枝が出る「特殊枝」を一覧化しておく。
  • よくある間違い: 肩甲上神経を後神経束、肩甲背神経を後神経束と誤認。両者ともに神経束ではなく上位構造から出る。
  • 臨床応用: 広背筋弁(latissimus dorsi flap)による乳房再建では胸背神経・胸背動静脈の血管柄を温存し、筋の神経支配と血行を維持する外科手技が確立している。
解説画像
鍼灸 第32回(2024) 問題22|腕神経叢の後神経束から分枝するのはどれか。 解説図
鍼灸 第32回(2024) 問題22|腕神経叢の後神経束から分枝するのはどれか。
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