学習トップ理由で解く 解剖学第8章 ▸ J. 脊髄神経 / Q0664

理由で解く 解剖学

Q0664 神経系

出典:鍼灸 第23回(2015) 問題25
問題
脊髄神経の後枝に由来するのはどれか。
選択肢
1 大後頭神経
2 肋間神経
3 橈骨神経
4 下殿神経
解答
正解1(大後頭神経)
解説
✓ 1. 正しい
大後頭神経
大後頭神経は第2頸神経(C2)の後枝内側枝が頭部の発達に伴って特に肥大したもので、後頭下筋群を貫いて項部から後頭部の皮膚まで広く分布する感覚枝である。脊髄神経の後枝由来の神経がこれほど発達した例は稀で、国試では「後枝の代表」として問われる。
✗ 2. 誤り
肋間神経
肋間神経は胸神経(T1〜T11)前枝に由来し、肋骨下縁を沿って走り肋間筋と胸腹部の皮膚を分節的に支配する。胸部では神経叢を形成せず、前枝がそのまま肋間神経になる点が特徴である。
✗ 3. 誤り
橈骨神経
橈骨神経は腕神経叢の後神経束から起始する上肢神経で、C5〜T1前枝が集まって神経叢を形成した後の神経である。「後神経束」の「後」と「後枝」を混同しやすいが別概念で、由来は前枝である。
✗ 4. 誤り
下殿神経
下殿神経(L5〜S2)は仙骨神経叢から起始し、梨状筋下孔を通って大殿筋を支配する運動枝である。仙骨神経叢はS1〜S4前枝の集合であり、後枝ではない。
ポイント
  • 脊髄神経後枝は固有背筋と背側皮膚を分節的に支配し、C2後枝=大後頭神経として特異的に発達する。
  • 覚え方のコツ: 「後ろは後枝(背中の筋・皮膚)/前は前枝(体幹腹側+上下肢)」で大別。後枝由来の代表は大後頭神経。
  • 関連知識: C1後枝は後頭下神経(運動のみ)、C2後枝は大後頭神経(感覚優位)、第3〜6頸神経後枝は第3後頭神経・頸後枝としてうなじを支配する。
  • よくある間違い: 「後神経束(腕神経叢由来)」と「後枝(脊髄神経直接)」の混同。後神経束から出る橈骨神経は前枝系列である。
  • 臨床応用: C2後枝の絞扼は後頭神経痛(Occipital neuralgia)を引き起こし、後頭部から頭頂部に電撃痛を生じる。頸椎症・外傷・筋緊張が誘因。
解説画像
鍼灸 第23回(2015) 問題25|脊髄神経の後枝に由来するのはどれか。 解説図
鍼灸 第23回(2015) 問題25|脊髄神経の後枝に由来するのはどれか。
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