学習トップ理由で解く 解剖学第8章 ▸ F. 大脳 / Q0532

理由で解く 解剖学

Q0532 神経系

出典:あマ指 第24回(2016) 問題25
問題
前頭葉にあるのはどれか。
選択肢
1 運動野
2 視覚野
3 体性感覚野
4 感覚性言語野
解答
正解1(運動野)
解説
✓ 1. 正しい
運動野
一次運動野は前頭葉の中心前回(ブロードマン4野)にあり、中心溝のすぐ前方に帯状に位置する。巨大な錐体細胞(ベッツ細胞)を含み、骨格筋の随意運動を指令する。支配領域は上部から下部へ下肢→体幹→上肢→顔面→舌の順にホムンクルス状に配列し、手・顔面・舌など細かい運動を行う筋の領域が広い。補足運動野(内側面)・運動前野はその前方に位置し、運動の計画・準備に関わる。したがって「運動野は前頭葉にある」という記述は正しい。
✗ 2. 誤り
視覚野
一次視覚野は後頭葉内側面の鳥距溝周囲にある有線領(17野)にあり、前頭葉ではない。視覚情報は網膜→視神経→外側膝状体→視放線を経て到達する。
✗ 3. 誤り
体性感覚野
一次体性感覚野は頭頂葉の中心後回(3・1・2野)にあり、前頭葉ではない。中心溝を挟んで中心前回(運動野)と向かい合う位置関係を押さえる。
✗ 4. 誤り
感覚性言語野
感覚性言語野(ウェルニッケ野)は側頭葉の上側頭回後部(22野後部、優位半球)にあり、前頭葉ではない。前頭葉下前頭回後部にあるのは「運動性」言語野(ブローカ野)で、感覚性とは別。両者を混同しないこと。
ポイント
  • 前頭葉=一次運動野(中心前回、4野)・運動前野・補足運動野・ブローカ運動性言語野・前頭前野の葉。感覚性言語野は側頭葉(ウェルニッケ)。
  • 覚え方のコツ: 「前頭は『前』=運動・発話(ブローカ)・判断(前頭前野)、後ろの頭頂は『感覚』」と中心溝を境に前後で機能が反転すると覚える。
  • 関連知識: ブローカ野(運動性言語中枢、44・45野)は下前頭回後部に位置し、言語の「発話」を司る。ウェルニッケ野(感覚性、22野後部)は側頭葉で「言語理解」を司る。
  • よくある間違い: ブローカ野とウェルニッケ野を取り違える/体性感覚野を前頭葉と誤る/視覚野を前頭葉と誤る。4葉の機能対応を必ず葉ごとに整理する。
  • 臨床応用: ブローカ野障害(前頭葉)→運動性失語(発話困難・理解良好)、ウェルニッケ野障害(側頭葉)→感覚性失語(理解困難・流暢)。中大脳動脈梗塞で高頻度に出現する。
比較表
前頭葉内の主要領野 位置 機能
一次運動野(4野) 中心前回 随意運動指令
運動前野・補足運動野 中心前回の前方・内側面 運動の計画・準備
ブローカ運動性言語野(44・45野) 下前頭回後部(優位半球) 発話・言語表出
前頭前野 前頭極側 思考・判断・意思決定
前頭眼野(8野) 中前頭回後部 随意的眼球運動
解説画像
あマ指 第24回(2016) 問題25|前頭葉にあるのはどれか。 解説図
あマ指 第24回(2016) 問題25|前頭葉にあるのはどれか。
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