
この図の解説
この図は、精子が精巣内でつくられ体外へ向かう「精路」の始まりを、①から⑥まで番号で順にたどっている。まず精巣の実質を満たす①曲精細管(迂曲する精細管)に注目してほしい。ここが精子産生の場で、内腔をおおう壁を精上皮という。左端の写実図でも、放射状に走る細い管が精巣縦隔に集まる様子が見てとれる。縦隔に近づくと管はまっすぐになって②直精細管となり、縦隔内で網目状の③精巣網に合流する。そこから④精巣輸出管が出て精巣の外へ抜け、⑤精巣上体管へと合流する。精巣上体管は激しく屈曲する長い1本の管で、ここに精子が蓄えられる。最後に⑥精管へ移行して骨盤内へ向かう。左下の縦の流れ図は「産生(曲精細管)→蓄積(精巣上体管)」という2つの要所を強調しており、この順序と2か所の役割分担が学習の核心である。
学習の要点
- 精子の通り道は「曲精細管→直精細管→精巣網→精巣輸出管→精巣上体管→精管」の順に進む。
- 覚え方のコツ: 「曲がって→まっすぐ→網→出て→上体で貯めて→精管へ」。産生は最初の曲精細管、貯蔵は精巣上体管、と両端の要所をペアで覚える。
- 関連知識: 精子をつくる曲精細管の壁が精上皮で、その中で精祖細胞から精子へと成熟が進む。間を埋める間質にはライディッヒ細胞(間細胞)が散在しテストステロンを分泌する。
- よくある間違い: 精子が「つくられる場所」と「蓄えられる場所」の混同。産生は曲精細管、貯蔵は精巣上体管(主に尾部)であり、精巣網や精管が産生の場ではない。
- 臨床応用: 精巣上体管は全長4〜5mにも及び、精子はここを約3日かけて通過する間に運動能・受精能を獲得する。精管結紮(パイプカット)は精管を遮断して精子の輸送路を断つ避妊法である。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
精子産生の場である曲精細管の内腔をおおう壁のことを( )という。
答えを見る
答え: 精上皮
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。