
この図の解説
図はテストステロンの化学構造(ステロイド骨格の17位にOH、3位にケトン基をもつ)と、左側に5つの生理作用、右側に分泌調節のフローチャートを配している。まず注目すべきは右の調節経路である。視床下部からGnRHが分泌されて下垂体前葉を刺激し、前葉からLHとFSHが出る。LHは精巣の間細胞(ライディッヒ細胞)に作用してテストステロンを分泌させ、FSHはセルトリ細胞に作用する。分泌されたテストステロンは視床下部と下垂体前葉に負のフィードバックをかけて分泌量を一定に保ち、同時にセルトリ細胞へ作用して精子形成を助ける。左の生理作用は、精子形成の促進・男性内生殖器の発育・第二次性徴の発現・タンパク同化作用・性欲の亢進の5つ。テストステロンは、精巣の精細管の間の結合組織にある間細胞(ライディッヒ細胞)から分泌される男性ホルモンである。
学習の要点
- テストステロンは精巣の精細管の間にある間細胞(ライディッヒ細胞)から分泌される男性ホルモンである。
- 覚え方のコツ: 「L」でつながる。LHがLeydig(ライディッヒ)細胞を刺激してテストステロン、FSHはセルトリ細胞に作用して精子形成を支える。
- 関連知識: 対をなす卵巣では、胞状卵胞の卵胞膜からエストロゲン、黄体からプロゲステロンが分泌される。精巣・卵巣ともに性腺として性ホルモンを分泌する。
- よくある間違い: 精子形成はテストステロン単独ではなく、FSHとセルトリ細胞の協調による。テストステロンもセルトリ細胞に作用して精子形成を支える点に注意。
- 臨床応用: アナボリック(同化)ステロイドはタンパク同化作用をもつステロイドホルモンの総称で、テストステロンや合成アンドロゲンを含み、ドーピング薬物として知られる。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
視床下部から分泌され、下垂体前葉を刺激してLHとFSHを分泌させるホルモンは( )である。
答えを見る
答え: GnRH(性腺刺激ホルモン放出ホルモン)
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。