学習トップ理由で解く 解剖学第7章 ▸ G. 性腺(内分泌部) / Q0484

理由で解く 解剖学

Q0484 内分泌系

出典:鍼灸 第28回(2020) 問題22
問題
精巣で男性ホルモンを分泌するのはどれか。
選択肢
1 精祖細胞
2 精母細胞
3 セルトリ細胞
4 ライディッヒ細胞(間細胞)
解答
正解4(ライディッヒ細胞(間細胞))
解説
✗ 1. 誤り
精祖細胞
精祖細胞は精細管の基底側にある最も未熟な生殖細胞で、自己複製しつつ精母細胞を生み出す。ホルモン分泌機能は持たず、精子形成の出発点として分裂を繰り返す役割に特化している。
✗ 2. 誤り
精母細胞
精母細胞は精細管内で減数分裂を行う生殖細胞で、第一次精母細胞・第二次精母細胞の段階を経て精子細胞を生じる。染色体数を半減させる重要な細胞だが、男性ホルモンを分泌する機能はない。
✗ 3. 誤り
セルトリ細胞
セルトリ細胞は精細管内部の大型支持細胞で、FSH刺激によってアンドロゲン結合タンパク質・インヒビン・抗ミュラー管ホルモンを分泌するが、テストステロンなどの男性ホルモンを直接分泌する機能はない。精子形成細胞の支持・栄養供給と血液精巣関門形成を担う。
✓ 4. 正しい
ライディッヒ細胞(間細胞)
ライディッヒ細胞(間細胞)は精細管間質に大小の集団をつくって散在する内分泌細胞で、LH刺激によりテストステロンなどの男性ホルモンを分泌する。産生されたテストステロンは血中に放出され、精巣内でも局所的に高濃度となりセルトリ細胞を介して精子形成を促進する。思春期以降の二次性徴(陰茎・陰嚢の発達、ひげ・陰毛、変声、筋骨格発達)の発現に必須である。
ポイント
  • 精巣でテストステロンを分泌するのはライディッヒ細胞(間細胞)で、精細管の外の間質に位置する。
  • 覚え方のコツ: 「L-H-T」=LH→ライディッヒ→テストステロンで一本化。セルトリはFSHでインヒビン→Sの韻で覚える。
  • 関連知識: 視床下部GnRH→下垂体LH/FSH→精巣(LH→ライディッヒ/FSH→セルトリ)。テストステロンは5α還元酵素でDHTに、アロマターゼでエストラジオールに変換。
  • よくある間違い: セルトリ細胞を男性ホルモン分泌と誤答/精母細胞・精祖細胞を内分泌細胞と誤認/ライディッヒ細胞を精細管の内部と誤解。
  • 臨床応用: ライディッヒ細胞腫は小児の思春期早発症、成人の女性化乳房の原因となる機能性腫瘍。テストステロン欠乏(LOH症候群)では筋力低下・意欲低下・ED・骨粗鬆症などが問題となる。
比較表
細胞 局在 制御 分泌物・役割
ライディッヒ細胞(間細胞) 精細管の外(間質) LH テストステロン(男性ホルモン)
セルトリ細胞 精細管の内(精上皮) FSH+局所テストステロン ABP・インヒビン・AMH、精子形成細胞の支持
精祖細胞 精細管の基底側 自己複製、精母細胞を生じる
精母細胞 精細管の中層 減数分裂
精子細胞 精細管の内腔側 変態して精子となる
解説画像
鍼灸 第28回(2020) 問題22|精巣で男性ホルモンを分泌するのはどれか。 解説図
鍼灸 第28回(2020) 問題22|精巣で男性ホルモンを分泌するのはどれか。
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