学習トップ理由で解く 解剖学第7章 ▸ E. 副腎 / Q0472

理由で解く 解剖学

Q0472 内分泌系

出典:あマ指 第25回(2017) 問題23
問題
副腎について正しいのはどれか。
選択肢
1 後面は腹膜で覆われる。
2 内胚葉性の器官である。
3 上腸間膜動脈の枝が分布する。
4 網状帯が髄質を取り囲んでいる。
解答
正解4(網状帯が髄質を取り囲んでいる。)
解説
✗ 1. 誤り
後面は腹膜で覆われる。
副腎は腎臓の上極に載る三角形の器官で、後腹膜臓器(腹膜後器官)に分類される。前面のみ腹膜で覆われ、後面は腹壁の筋膜・横隔膜に接するため腹膜では覆われていない。腎臓と同じく脂肪被膜とゲロタ筋膜に包まれる。
✗ 2. 誤り
内胚葉性の器官である。
副腎は2つの異なる胚葉由来の器官が融合した複合臓器である。皮質は中胚葉由来(中間中胚葉の体腔上皮)、髄質は外胚葉由来(神経堤由来の交感神経節と同起源)であり、内胚葉由来ではない。このためクロム親和性細胞(髄質)は交感神経節後細胞と相同でアドレナリンを分泌する。
✗ 3. 誤り
上腸間膜動脈の枝が分布する。
副腎の動脈供給は3系統で、上副腎動脈(下横隔動脈枝)・中副腎動脈(腹大動脈直接枝)・下副腎動脈(腎動脈枝)からなる。上腸間膜動脈の分布は腸管(小腸~横行結腸右2/3)に限られ、副腎には到達しない。
✓ 4. 正しい
網状帯が髄質を取り囲んでいる。
副腎皮質は外側から球状帯(鉱質コルチコイド・アルドステロン)、束状帯(糖質コルチコイド・コルチゾール)、網状帯(性ホルモン・アンドロゲン)の3層からなり、皮質の最深層である網状帯が髄質(アドレナリン・ノルアドレナリン分泌)を直接取り囲む位置関係にある。覚え方の「球・束・網」は外→内の順で分泌ホルモンと一対一対応。副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群:束状帯、コン症候群:球状帯)の病変部位整理に不可欠。
ポイント
  • 副腎皮質は外→内で球状帯(鉱質コルチコイド)→束状帯(糖質コルチコイド)→網状帯(性ホルモン)の3層で、網状帯が髄質を囲む。
  • 覚え方のコツ: 「球束網/鉱糖性」。皮質の3層と分泌ホルモンの対応を外層から中心へ向かって記憶する。
  • 関連知識: 副腎髄質は神経堤由来のクロム親和性細胞からなり、アドレナリン・ノルアドレナリンを分泌。発生学的に交感神経節と同起源。
  • よくある間違い: 副腎を「腹腔内の腹膜内臓器」と誤る。副腎は後腹膜臓器で、前面のみ腹膜に接する。
  • 臨床応用: 褐色細胞腫は髄質のクロム親和性細胞腫瘍で、発作的高血圧・動悸・頭痛・発汗の「5H」を呈する。アジソン病は副腎皮質全体の機能低下で色素沈着・低血圧を呈する。
比較表
分泌ホルモン 代表的疾患
球状帯(皮質最外層) 鉱質コルチコイド(アルドステロン) コン症候群(原発性アルドステロン症)
束状帯(皮質中層) 糖質コルチコイド(コルチゾール) クッシング症候群
網状帯(皮質最内層) 性ホルモン(DHEAなど) 副腎性器症候群
髄質 カテコールアミン(アドレナリン等) 褐色細胞腫
解説画像
あマ指 第25回(2017) 問題23|副腎について正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第25回(2017) 問題23|副腎について正しいのはどれか。
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