学習トップ理由で解く 解剖学第7章 ▸ D. 上皮小体 / Q0470

理由で解く 解剖学

Q0470 内分泌系

出典:あマ指 第5回(1997) 問題24
問題
内分泌腺とその存在部位との組合せで誤っているのはどれか。
選択肢
1 下垂体 ─ トルコ鞍
2 甲状腺 ─ 気管上部
3 上皮小体 ─ 心臓前部
4 副腎 ─ 腎臓上部
解答
正解3(上皮小体 ─ 心臓前部)
解説
✗ 1.
下垂体 ─ トルコ鞍
✗ 正しい。 この組合せは正しい。下垂体は蝶形骨体上面のトルコ鞍中央にある下垂体窩に収まり、漏斗によって視床下部とつながる。設問が求める「誤った組合せ」ではない。
✗ 2.
甲状腺 ─ 気管上部
✗ 正しい。 この組合せは正しい。甲状腺は甲状軟骨の前下面から気管上部(第2〜4気管軟骨)の前外側を覆い、左右の葉を峡部がつなぐH字形ないし蝶形を呈する。設問が求める「誤った組合せ」ではない。
✓ 3. 誤り
上皮小体 ─ 心臓前部
この組合せは誤り。上皮小体(副甲状腺)は頸部の甲状腺の後面に埋め込まれるように上下1対計4個が存在する米粒大の内分泌腺で、心臓前部(縦隔)にはない。心臓の前上方すなわち上縦隔〜前縦隔にあるのは胸腺である。上皮小体は主細胞からパラソルモン(PTH)を分泌し、骨吸収促進・腎遠位尿細管でのCa再吸収促進・ビタミンD活性化を介して血中Ca濃度を上げる。
✗ 4.
副腎 ─ 腎臓上部
✗ 正しい。 この組合せは正しい。副腎は左右の腎臓の上極にかぶさる後腹膜器官で、腎上体とも呼ばれる。設問が求める「誤った組合せ」ではない。
ポイント
  • 上皮小体は甲状腺の「後面」に位置する米粒大の内分泌腺で、「心臓前部」にあるのは胸腺であり組合せが誤り。
  • 覚え方のコツ: 「上皮小体=甲状腺の『裏』、胸腺=胸骨の『裏』」と臓器の裏表を区別する。
  • 関連知識: 上皮小体は第3・第4咽頭嚢、胸腺は第3咽頭嚢由来で、発生中に下降する。下降が不完全だと異所性上皮小体(縦隔内)を形成することがある。
  • よくある間違い: 「上皮小体=甲状腺の前面」「胸腺=頸部」と誤認する。上皮小体は「甲状腺の後面に4個」が鉄則。
  • 臨床応用: 原発性副甲状腺機能亢進症では高Ca血症・低P血症・骨吸収亢進をきたす。縦隔内の異所性上皮小体腺腫は頸部超音波では検出困難で、シンチグラフィやCTで同定する。
比較表
内分泌腺 存在部位
下垂体 蝶形骨トルコ鞍の下垂体窩
甲状腺 気管上部の前外側(頸部)
上皮小体 甲状腺の後面(頸部、上下1対計4個)
副腎 左右腎臓の上極(後腹膜)
解説画像
あマ指 第5回(1997) 問題24|内分泌腺とその存在部位との組合せで誤っているのはどれか。 解説図
あマ指 第5回(1997) 問題24|内分泌腺とその存在部位との組合せで誤っているのはどれか。
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