学習トップ理由で解く 解剖学第6章 ▸ C. 受精と発生 / Q0447

理由で解く 解剖学

Q0447 生殖器系

出典:鍼灸 第22回(2014) 問題16
問題
発生について正しいのはどれか。
選択肢
1 受精は子宮内で起こる。
2 着床は胚盤胞の段階で起こる。
3 受精後 4 週目以降を胎児と呼ぶ。
4 胎児の臍動脈と母体の子宮動脈はつながっている。
解答
正解2(着床は胚盤胞の段階で起こる。)
解説
✗ 1. 誤り
受精は子宮内で起こる。
受精は子宮内ではなく、卵管外側1/2の「卵管膨大部」で起こる。排卵→卵管采が卵を取込み→膨大部で精子と出会う、という流れが正常経過であり、本肢は誤り。受精卵は卵管内で卵割を繰り返し、胚盤胞の段階で子宮内膜に着床する。
✓ 2. 正しい
着床は胚盤胞の段階で起こる。
受精卵は受精後3〜4日で16〜32細胞の桑実胚となって子宮腔に到達し、さらに卵割を続けると内部にすき間ができて袋状の「胚盤胞(胞胚)」となる。胚盤胞は内部細胞塊(胚に分化)と外側の栄養膜からなり、受精後5〜7日目に透明帯が消失して子宮内膜に付着し、栄養膜が内膜を溶解しながら内部に入り込む。これが着床である。したがって着床が起こる発生段階は「胚盤胞」であり、本肢は正しい。桑実胚や8細胞期ではまだ着床は起こらない。
✗ 3. 誤り
受精後 4 週目以降を胎児と呼ぶ。
ヒトらしい外形が現れるのは第7週以降で、受精後8週目以後を「胎児」と呼び、それ以前(受精〜第8週まで)は胚(胚子)と呼ぶ。受精後4週目はまだ胚の段階で各器官原器が現れ、心臓が拍動を始める時期。4週目以降を胎児とする記述は誤り。
✗ 4. 誤り
胎児の臍動脈と母体の子宮動脈はつながっている。
胎児の臍動脈は胎盤内の絨毛毛細血管でループをつくり、臍静脈に集まって胎児に戻るのが経路で、母体の子宮動脈とは直接連絡しない。母胎の血液は絨毛間腔を満たし、絨毛壁を介した拡散で物質交換が行われるのみ。「つながっている」は誤りである。
ポイント
  • 着床は胚盤胞(胞胚)の段階で起こり、受精後5〜7日目に透明帯が消失してから子宮内膜に侵入する。
  • 覚え方のコツ: 「受精→卵割→桑実胚(3〜4日)→胚盤胞(5〜7日・着床)→胚(〜8週)→胎児(8週〜)」と時間順に並べて暗記。
  • 関連知識: 胚盤胞は内部細胞塊(胚へ分化)+栄養膜(絨毛膜・胎盤へ)で構成。栄養膜が子宮内膜を溶解しながら侵入するのが着床。
  • よくある間違い: 受精を子宮内と誤認/着床を桑実胚段階と混同/胎児を4週以降と早めに取り違える/母児血の直接連絡と誤解。
  • 臨床応用: 子宮外妊娠(特に卵管妊娠)では受精卵が子宮に達する前に卵管壁で着床・栄養膜が発育し、破裂で大出血。妊娠反応陽性+子宮内胎嚢なしで疑う。
比較表
発生段階 時期 主なイベント
受精 0日目 卵管膨大部で精子と卵子が融合
桑実胚 受精後3〜4日 16〜32細胞、子宮へ到達
胚盤胞 受精後5〜7日 透明帯消失、子宮内膜に着床
〜受精後8週 各器官原器形成、ヒト外形へ
胎児 受精後8週〜 既成器官の成長・成熟
解説画像
鍼灸 第22回(2014) 問題16|発生について正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第22回(2014) 問題16|発生について正しいのはどれか。
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