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理由で解く 解剖学

Q0040 人体の構成

出典:鍼灸 第22回(2014) 問題15
問題
腹膜を形成する上皮で正しいのはどれか。
選択肢
1 移行上皮
2 円柱上皮
3 線毛上皮
4 扁平上皮
解答
正解4(扁平上皮)
解説
✗ 1. 誤り
移行上皮
移行上皮は尿路(膀胱・尿管・腎盂)に特有の上皮で、腹膜には存在しない。腹膜は体腔の壁と臓器を覆う漿膜で、尿路とは別系統である。
✗ 2. 誤り
円柱上皮
円柱上皮は胃・腸・子宮体部など吸収・分泌を行う粘膜に分布する。腹膜のように滑らかな摩擦緩衝が求められる漿膜表面には適さず、腹膜に円柱上皮はない。
✗ 3. 誤り
線毛上皮
線毛上皮は気管・鼻腔・卵管など粘液や異物を運搬する管腔に分布し、腹膜には存在しない。腹膜の表面は線毛ではなく微絨毛をもつ平たい中皮細胞で覆われている。
✓ 4. 正しい
扁平上皮
腹膜・胸膜・心膜のような漿膜を覆う上皮は単層扁平上皮で、「中皮」と呼ばれる。平たい中皮細胞が基底膜の上に1層並び、少量の漿液を分泌して臓器相互の摩擦を減らし滑らかな運動を可能にする。同じ単層扁平上皮は血管内皮・肺胞上皮にも見られ、物質拡散や摩擦軽減に適した構造である。
ポイント
  • 腹膜・胸膜・心膜の漿膜表面は単層扁平上皮(中皮)で覆われる。
  • 覚え方のコツ: 「漿膜=中皮=単層扁平」の3語セット。血管内皮・肺胞と同じく拡散・摩擦軽減に適する。
  • 関連知識: 中皮は中胚葉由来で、原始体腔の内面を覆う体腔上皮から派生する。臓側板は臓器、壁側板は体壁側を覆う。
  • よくある間違い: 腹膜を「円柱上皮」と誤答する。消化管粘膜は円柱だが、その外側を覆う漿膜は中皮(単層扁平)。
  • 臨床応用: アスベスト暴露による悪性胸膜中皮腫・腹膜中皮腫は中皮細胞由来の悪性腫瘍で、予後不良。腹膜播種(癌性腹膜炎)は癌細胞が中皮に広がった状態を指す。
解説画像
鍼灸 第22回(2014) 問題15|腹膜を形成する上皮で正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第22回(2014) 問題15|腹膜を形成する上皮で正しいのはどれか。
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